
なんで、ああなんやろか。
ぷんすか。
人間関係のワナってヤツに。
今回は、「人間関係」について書きたいと思います。
個人的にお受けする相談内容で一番多いのは、人間関係の問題です。
「人間の悩みのほとんどは、人間関係にまつわるものである」というのは、昔から言われていることです。
ですから相談が多いのも、当然といえば当然ですね。
人間関係に悩んでいる人というのは、ある「負のループ」に陥っているものです。
そして、その負のループには「引き寄せの法則」が強く作用しているのです。
そこのところを意識して、きちんとコントロールしないと、大抵は悩みが長く続いてしまいます。
苦しみ、悩み、イライラを早く抜け出すために、大切なカラクリを学んでください。
この記事を書いているコンドーさんは、「引き寄せの法則」研究歴10年以上。
関連書籍を100冊以上読み、いまでも思索と実践を続けています。
そんなわけで、今回は「人間関係」について解説します。
人間が抱える問題の多くに関わる話で、逆に言えば、理解すると人生のほとんどの問題が解決に向かうことになります。
ぜひ、読んで参考にしてください。
もくじ
人間関係のトラップ

まずは、人間関係に悩む人がハマってしまっている状態を明らかにしたいと思います。
何が起こっているかを正しく理解することが、解決への道を作るからです。
まず人間関係に悩む人は、その多くが相手のことをかなり長い時間考えているものです。
その時間というのは、実際に「被害」を受けている時間よりもずっと長くなっていることが多いようです。
例えば余計な一言が多い人に対しては「なぜ、あんなことを言うのだろうか」と思ったりすることでしょう。
他にも、「以前も、こういうことがあった」「また明日も言われるかもしれない」と考えるかもしれません。
約束を守らない人には、「なぜ、いつも約束を破るのか」とかこつだろうと思われます。
「何度も、もうしないと言ったのに」「どういう考えで、あんなことができるのか」とも思うに違いありません。
また、すぐに仕事をサボろうとする人へは「なぜ、ズルをしようとするのか」と思ってしまうのではないでしょうか。
そして「自分だったら、とてもできない」「ああいう態度は間違っている」と考えるわけです。
いずれにせよ大きな問題は、あまりにも時間が長すぎ、回数も多すぎるという点にあります。
「仕方がないじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、結果としては自分自身が損をすることになります。
なぜかと言えば、他人の「気に入らないところ」を何度もイメージすると、とてもよくないことが起きるからです。
それはつまり、繰り返し何度も同じような「気に入らないところ」を味わう羽目になるということです。
「引き寄せの法則」では「イメージ」と「感情」がセットになったとき、そのイメージが実現するとされています。
そして、不満を抱き続けることは、まさにその実現化のプロセスそのものであるわけなのです。
例えば「一言多いな」と思っている人に対して、一言多いというその場面を嫌な気分でイメージすると、イメージと感情がセットになってしまっています。
すると、またしても「一言多い」という状態が、引き寄せられてきてしまうのです。
ムカついた場面のことは、何回も思い出すし、それを人に話したりもするね。
嫌なことを引き寄せてしまうカラクリ

「引き寄せの法則」では「イメージ」と「感情」がセットになったとき、そのイメージが実現するとされていると書きました。
このような「引き寄せの法則」の作用について、一般的には、宇宙だとか波動だとかいう、いわゆるスピリチュアルな説明しかなされません。
けれども、このサイトでは「引き寄せの法則」を現実的に解釈することを目指しています。
そのため、ここでは「イメージ」と「感情」がセットになるとき、なぜそのイメージが実現するのかをできるだけ詳しく説明したいと思います。
先のセクションと同様、「一言多い」人について考えてみましょう。
実際、何かにつけて一言多い人というのはいるものです。
けれども、そういう人にイライラしていると、必要以上に意識を向けてしまうことになります。
つまり、「イメージ」と「感情」とがセットになるわけです。
すると日頃から何度も、「また余計なことを言っている」だとか「また言うのではないか」と思うことになってしまいます。
人間は、日常的にイメージしているものを発見しやすくなります。
それは例えば、「UFOを信じているの方が、興味がない人よりも見つけやすい」というような話です。
もっと言うとすれば、「存在していないものさえ見てしまう」のが「意識を向ける」ということなのです。
「余計な一言」についても、まったく同じことです。
「この人はいつも一言多い」と思っているということは、取りも直さず、その人の余計な一言を待ち受けうるということです。
ですから、その相手が言った余計な一言を素早くキャッチすることになってしまいます。
また他の人からすれば「そこまでではない」というような言葉さえ、「余計な一言」と感じるようにもなってしまうわけです。
要するに「誰かの何らかの言動に対してイライラを募らせる」ことは、「そういう言動をキャッチするセンサーを自分の脳内に作る」という結果につながります。
こうしてマイナスのイメージを引き寄せ、自ら実現させてしまうことになるわけです。
以上が、「引き寄せの法則」のカラクリの一つです。
ただしカラクリは、この例一つだけではありません。
次のセクションでは、もう一つについて説明をしましょう。
思うわぁ。
「コイツ、まーた言ってんなぁ」とか「またまたヤッてくれてんなぁ」とか、ホンマに。
つまり、引き寄せちゃってんだよ。
オマエ自身がな。
嫌なことを引き寄せてしまうカラクリ-その2

「引き寄せの法則」のカラクリの二つめは、無意識的な反応です。
引き続き、「一言多い人」について考えてみます。
あなたが誰かに対して、「この人はいつも一言多い」と思っていたとしましょう。
そのとき、あなたの頭の中には「そういうことは言うべきではない」という考えがあることになります。
その思いは、相手に対する「間違っている」「改めるべきである」という態度を作ります。
ただほとんどの場合、そんな態度を取ってしまっていることは、あなた自身には意識はされません。
つまり、無意識的な態度が作られるということです。
そのようなあなたの態度には、相手も反応を返してきます。
「別に間違ってはいない」「このくらいはいいのだ」というような態度です。
こうした相手の反応もまた、ほとんどの場合、本人には意識されず無意識的なものになります。
結局のところ、お互いに無意識的なやりとりをして、相反する態度が作られることになります。
もしかすると「無意識的な態度」というのが、あまりピンと来ない人もいるかもしれません。
しかし、人間の思っていることの多くは表情や態度に現れるものです。
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションという言葉があることからも、それが分かります。
相手の心の中を言い当てるメンタルマジックを行ういわゆるメンタリストというのは、表情や態度から人の心の中を読もうとします。
特別な訓練を受けていない一般の人であっても、意識的に利用することこそできなくても、その影響から逃れることはできません。
お互いに非言語の情報をやりとしてしまい、影響を与え合うのが人間関係というものです。
例えば、嫌っている人からは自分も嫌われてしまうというようなことは、実際よくあることだと言えるでしょう。
「一言多い」と思って「それをやめるべきだ」と感じている場合も、やはり同じことです。
このような場合には、相手を押さえつけようとしているわけですから、相手からも同じような反応が返ってきます。
以上のような無意識的なやりとりが、引き寄せを実現させてしまうカラクリの二つめです。
ホンマに誰もが、そんなに強い影響を与えあってるんだらうかねぇ。
何よりもまずやるべき対処

先の二つのセクションで、望まないことについて「引き寄せの法則」を実現させてしまう原因、そのカラクリを説明しました。
原因の一つめは、気に入らない相手の言動を考えることで、同じような言動をキャッチするセンサーを脳内に作ってしまうことでした。
そして、二つめ互いに対立するような無意識の態度を作ってしまうことでした。
このように、「イメージ」と「感情」がセットになると、引き寄せが現実的に生まれ始めてしまいます。
では、イライラを感じているような場合には、どのような対処をすればよいのでしょうか。
何よりもまず、できるだけ早くやるべきことは「問題点に意識を向けるのをやめること」です。
問題に意識を向けると、すでに説明したようなカラクリを発動させることになってしまいます。
それは言ってみれば、揉めごとを起こすための準備を入念に行うことであるわけです。
「相手のせいだ」「こちらは悪くない」と思う気持ちもあることでしょう。
その気持ちは十分に分かります。
けれども、自分もまた問題が起きる準備に加担してしまっていることは確かなことです。
それは、単純に言って「損なこと」です。
では、相手の問題のある言動に意識を向けないためには、どうしたらよいでしょうか。
それは、「そのことを考えないようにしよう」という意識を持つことではありません。
そんなことをすれば、もっと考えてしまうことになりかねないからです。
そうではなく、「別のことに意識を向ける」というのが正解です。
あることに強く意識を向ければ、その他のことは意識の外へと追いやられていきます。
極端に言うとするなら、空襲を受けて空から爆弾が降ってくるときに誰かの「余計な一言」のことを考えるような人などいないということです。
「気にしないとか別のことを考えるなんて無理だ」「気になったしょうがない」と思うこともあることでしょう。
実際、人間関係に悩んでいるときというのは、そういうものです。
けれども自分が相手のことに腹を立てているときに、当の相手は誰かと楽しくお酒を飲んで笑ってくつろいでいるかもしれません。
自分だけが損をしているようなそんな状況を、あなたはどう思うでしょうか。
余計な一言でムカついたうえに、ボクがムカついてるときに相手は楽しくやってるとか、すげぇムカつくじゃん。
んだば、ドーしようかねぇ。
マイナスなマインドのループ

あなたが腹を立てて誰かに対抗すると、相手の思うつぼというところがあります。
その人は「相手をしてもらった」と感じて、いくらか満足するようなところがあるかもしれないということです。
「嫌われても誰にも構われないよりはマシだ」と感じるような、そういうマインドの人も世の中にはいるものです。
もちろん当人も、そんな風に意識的に考えているわけではありません。
感覚的にそういう振る舞いをしてしまう人がいる、ということです。
その類いの人というのは、大抵は自己評価が低いようです。
つまり「自分自身に重要さを感じられずに、だから周囲の人も軽んじるような人」ということです。
そういう人は否定的・攻撃的になりやすく、周囲から疎んじられ避けられることになります。
すると否定的なことを言って反感を買うことによってでも、誰かにいくらかは構ってもらおうとするのです。
当然の流れとして、そういう振る舞いによってもまた、もっと嫌われてしまう結果になります。
けれどもそこから、抜け出せずにいる状態に陥っているわけです。
これがマイナスなマインドが嵌ってしまっているループです。
そして何らかの反応をしてしまうことは、そのループが回ることに加担することであるわけです。
こんな風に説明したからといって、別に「仕方がないからあきらめなさい」と言いたいわけではありません。
そうではなく状況をなるべくそのままに説明することで、その全体に対してあなたがどう思うかを感じてもらいたいという話です。
全体がクソですな。
反応する側の心の乱れ

「一言多い人」に苦しめられる人、あるいはもっと広く言うと「人間関係に苦しめられる人」には、ある傾向があります。
それは、「感覚が鋭い、感受性が豊かであるという傾向」です。
よく言うとこうなりますが、悪く言うと「過敏な人」ということになります。
そういう人は周囲の他の人たちがあまり問題にしないと、余計に不安になり強く反応してしまうことが多いです。
また強く反応してしまう理由には、相手の苦しさや痛みをいくらかは理解できてしまうという理由もあるようです。
誰かが余計な一言を留めておけず言ってしまうことの裏側に、そうせざるを得なかった相手の心の苦しさを無意識的に感じ取るというようなことです。
同僚が仕事をサボって、そのしわ寄せが自分に来るような場合も、そうなることでしょう。
つまり、「何か理由があってサボっているのだろうか」という感覚を覚えるということです。
そして同時に、そうであっても自分の仕事が山積みになっていくことの苦しさも感じてしまうわけです。
そこで板挟みになり悲鳴を上げるように、強く反応してしまうのではないでしょうか。
結局は苦情を言ったり警告を出すことになることも多いとは言え、そこには一抹の心遣いのようなものがあります。
そして相手にはそれが感じられないように思えるところもまた、腹立たしいと感じる部分なのでしょう。
このように様々な感情が入り混じって、心は「千々に乱れる」ことになるわけです。
それもこれも、色々なことを自然と感じ取ってしまう鋭敏な感覚が原因だと言えます。
あまり多くを感じず、他人に同情を寄せないような人なら、どんな反応になるでしょうか。
きっと、誰に「余計な一言」を言われたとしても、さして気にもしないことでしょう。
太平楽という感じで、うらやましいと皮肉も言いたくなってしまうかもしれません。
そうだとはしても、さすがに「鈍感な人間になりたい」とも思えないでしょう。
それに、そんなことは望んでみてもあまり意味はないようです。
では、どんな風に考えたらよいでしょうか。
次のセクションで考えてみることにしましょう。
あるいは、「くぬやろぉおおお」ってね。
意識を向けるべきもの

じつは何かに対して「嫌だ」と感じたとき、それは一つのチャンスでもあります。
なぜかと言えば、「自分が何を望んでいるか」をハッキリさせられるタイミングでもあるからです。
気に障るような「余計な一言」を言われるのが嫌だと感じるとき、望んでいることというのは何でしょうか。
もちろん、「そういう類いのことを言わないでほしい」ということでしょう。
他にも、「もっと思いやりのある発言をしてほしい」ということもありそうです。
「余計な一言」である発言がなぜ気になるかと言えば、他の人はさほどそういうことを言わないからではないでしょうか。
ということは、「ほとんどの人は自分の思うとおりにしてくれている」というようにも言えそうです。
つまり、ごく一部の問題点に鋭い注意を向けてしまっているということです。
人間は長い進化の歴史を経た結果、生き延びるために危機や不具合に対して強く反応するようになってしまいました。
また脳が肥大化し自分で自分のことを意識するようになったため、「自分が間違っているのだろうか」と思ったりすることもあります。
他にも、他人を見るように客観的に自分自身を見ることができないがゆえに、自分の正しさに対する根本的な不安を抱えています。
これらの理由から、問題があるとそれに意識を向けすぎ、また自分の正しさを疑うような状態に陥りやすいわけです。
そのため、放っておくと悲観的になってしまうような傾向があります。
これを避けるためには、意識的にポジティブな事柄に目を向けることを心掛けることが大切です。
ただし、「いま起こっている嫌なことを無理にポジティブ に解釈する」ということではありません。
それは「どう考えるか」という意識的な部分での操作であって、大切なのは「どう感じるか」という感情を変えてやることだからです。
つまり意識を向けるべきは、自分の感情が改善されるような対象だということになります。
何に意識を向ければ気分がよくなるかは、人によって、また場合によって違ってきます。
その点に注意をしてください。
つまり、「頭の中で考えるような理屈では解決できない」ということです。
また「感情が伴わなければ、嫌なことを追いやるほどに意識を向け続けることが難しい」ということです。
意識を向ける対象が変われば、あなたの心の態度も変わってきます。
すると、それにそぐわないマインドを持った相手は、波長が合わずに影響力を弱めることになるのです。
つまりは、気分が上がるようなコトを考えればエエんか?
何だそーさせるかは、オマエ自身にしか分からないコトだ。
それを自分のために、自分で見てやってくれぃ。
まとめ:人間関係を解決するカギ

記事のポイントを整理します。
「人間関係を解決するカギ」については、ポイントは次の3つとなります。
- 嫌なことに意識を向けるほど、敵対的な態度が作られる。
- すると、相手もそれに反応して、事態はより悪化する。
- 自分の感情に注意して、改善されるようなものに意識を振り向ける。
ここまでは、「人間関係を解決するカギ」について書きました。
とは言え、まさにカギになるポイントにまで、やっとたどり着いたという感じです。
このサイトでいつも書いていることですが、あらゆる物事の好転のカギは自分の感情にあります。
嫌なことをされたときに、そのことをたくさん考えてしまっている自分に、まず気づいてください。
そして、できるかぎりそうではない、気分をよくしてくれることをイメージするようにしてみてください。
「相手と自分のどちらが正しい」かにこだわると、だいたい事態は悪化してしまいます。
もし自分は100%間違っていないにしても、問題に意識を集中すれば、それが引き寄せられます。
そのことを知って、自分の損にならないように自分に気を払ってあげてください。
そうは言っても、具体的にどう考えたらよいのか、あまりピンと来ない人もいることでしょう。
以下では、補足として、「引き寄せの法則についての書籍では、具体的にどう振る舞うように説明されているか」について見ていきたいと思います。
また、本に書かれたとおりにはとても考えられない、対処できないというときにどう考えるべきかについても、解説していきます。
引き寄せ本では、どう説明されているか

誰かに嫌なことをされたとき、どう振る舞うべきか。
ここでは、実際に「引き寄せの法則」の本ではどう説明されているかを見ていきたいと思います。
参考にする書籍は、「引き寄せの法則」の大家とも言えるヒックス夫妻の『実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、吉田 利子訳(SBクリエイティブ 2008)です。
この本自体についてのレビュー記事は、コチラにありますので、参考にしてください。
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書評・レビュー:『実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、吉田 利子訳(SBクリエイティブ)
ぺんたか お。 ヒックス夫妻の著作のレビューは二作目ですね。 コンドーさん まぁ、この人らがキーパーソンだっつーのは間違いないトコロですわ。 なので、ブリブリバリバリご紹介 ...
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この本には、ダイエットや仕事、離婚など30種類以上の様々な問題について、どう考えるべきかが詳しく説明されています。
ここでは一つの例として、「子どもたちがわたしをバカにします」というものを見てみましょう。
どう考えるべきかについて、著者はこんな風に書いています。
「今すぐにすべてを解決しなければならないわけではない」P231
「子どもたちは大切だが、わたしにはわたしの人生がある」P232
「わたしが口出しをやめても、これ以上悪い結果にはならないかもしれない。」P233
『実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、吉田 利子訳(SBクリエイティブ 2008)
基本的な戦略としては、少しでも気持ちが楽になるような、ホッとできるような考えを採用するということです。
悩んでいるときには、自分の価値観に従った自分の判断が正しいというようなこだわりが生じることが多いです。
けれども、それに固執すると、自分自身が苦しくなってしまいます。
自分が自分の考えに苦しんでいるということに、まずは気づいてください。
そもそも、イライラしたり腹が立ったり悲しい気持ちになったりすることが、その証拠です。
そういうネガティブな感情は「もうそのことを考えるのはやめてほしい」と自分自身が発しているメッセージなのです。
考えちゃうよねぇ。
「アイツ、アタマおかしいんちゃうか!?」って、何回も思い出して、ねぇ。
それはさておき、そんなとき、どーしたらイイのか。
ちと、考えてみることにしますか。
文句を言ったり、怒りを反芻することは間違いなのか

人間関係に悩む人というのは、起こってしまった嫌なことを繰り返し思い返し味わうことが多いです。
それはまるで牛が胃袋に入ったものをまた口に戻して咀嚼する「反芻(はんすう)」のようです。
では、思い返して起こったりすることは、一切やるべきではないことなのでしょうか。
じつは、必ずしもそうとも限りません。
つまり、場合によっては怒っても構いません。
怒った方がよいということもあるわけです。
理由としては、「怒り」の状態より悪い状態というものがあるからです。
「怒り」よりも悪い状態の例は、「嫉妬」「不安」「うつ」です。
怒りの中には、エネルギーがあることが分かります。
けれども不安やうつの状態には、エネルギーが失われていっていることが分かると思います。
もっとも悪い状態は怒りではなく、完全にパワーが失われ、生きる気力さえなくなることです。
ですから、もしうつの状態に陥ってしまいそうなときには、怒ることも「正しい選択」になるわけです。
なんであっても、ホッとできるような開放されるような感情があったら、そっちに進むのが正解だ。
感情のグラデーション

先のセクションで書いたように、人間の感情には、様々なものがあります。
そして、そこには望ましい状態から望ましくない状態まで、グラデーションがあるわけです。
ヒックス夫妻は先の『実践 引き寄せの法則』とは、別の著作で「感情のグラーデション」について解説しています。
その本は、『願えば、かなう エイブラハムの教え』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、秋川 一穂訳(ダイヤモンド社、2016)です。
ここでは22もの感情が列挙され、望ましいものから望ましくないものへと順番に並べられたリストが書かれています。
全体は実際の書籍で見てもらうことにして、ここでは半分の11段階にした大まかな並びを書いておきます。
「喜び」−「熱意」−「楽観」−「満足」−「退屈」−「不満」−「心配」−「怒り」−「嫉妬」−「不安」−「うつ」
といった具合です。
ですから、それよりも悪い状態にあったり陥ったりしそうなときには、怒っても構いません。
単に、ずっとそこに居続けることが問題なだけです。
もしいま「怒り」の状態にあるときには、それよりも上の状態に移れるようなイメージを探すようにしましょう。
「引き寄せ本では、どう説明されているか」のセクションで、引用したのもそうした試みの一つということになるわけです。
どういう考えが、自分を喜びの側へと導いてくれるかは、人それぞれですし、同じ人でも場合によって違うことでしょう。
つまり、「こう考えれば必ず事態は好転する」というような「万能の答え」などはありません。
とは言え、自分の感情に気を払うことは、きっとあなたを喜ばしい状態へと導いてくれます。
自分を大切に扱うとき、大切な存在としての自分が引き寄せられてくるのです。
感情のグラデーションの階段を登っていけばエエんか。
でも、ドーすればイイのかは、あんましピンとこぉへんな。
あと、最後のセクションで書く方法を使ってみると吉でっせ。
怒りを抱えすぎることの弊害

怒ることも、かならずしも悪いとは限らない。
先のセクションでは、そう書きました。
けれどもやはり、怒りを抱え続けると問題が起きてきます。
最初の方で説明した「相手に対抗するような態度ができてしまうこと」も、その一つです。
また直接的か間接的かどうかにかかわらず、相手を攻撃したいような気持ちを抱えていると、やはり問題を引き起こしてしまいます。
それは、「自分もまた攻撃されるかもしれない」という無意識的な考えが植え付けられるということです。
このような感覚は、自分が存分に力を発揮することを邪魔します。
ですから、端的に言って損なわけです。
この例はネガティブな影響ですが、ポジティブな影響も当然に起こります。
「引き寄せの法則」の関連本では、よく「感謝することの大事さ」が説明されます。
その理由は、感謝をすることが本人の得につながるからです。
色々なことに感謝していると、「自分も感謝される立場に立てる」「自分も感謝されてもおかしくはない」という感覚が身につきます。
これが、自分の力を発揮させる助けになるわけです。
すでに説明したように、うつの状態になるくらいなら、怒っても構いません。
でも、いつまでも怒りを抱えていると自分のパワーは確実に落ちます。
そのことを忘れずにいてください。
いつでも、自分の感情に注意を払うと吉、だぞよ。
問題を明らかにする方法

最後に、やっておくとよい簡単な方法を書いておきたいと思います。
この方法は人間関係に限らず問題に直面したとき、いつでも使えます。
まずもって、怒りを何度も反芻してしまうのは、なぜでしょうか。
それは問題の実態がつかめずに、頭の中で何度もグルグルと回ってしまうからです。
ですから、オススメの方法というのは、そこのところを解決できるものになります。
それは「事態をできるだけ詳しく書き下す」ということです。
つまり、「何が起こっていて、どう感じているのかなどをメモする」わけです。
メモする内容は、例えば、次のような項目になるでしょう。
- 何をされたのか。
- 誰にされたのか。
- いつされたのか。
- どのくらいの頻度なのか。
- どうしてほしいのか。
- 理想的な状態は何か。
- 自分はどう感じているのか。
書き下しつつ、もし「分かりきったことだ」と感じたとしても、ぜひ最後までやってみてください。
最後までというのは、思い浮かぶことが何もなくなるまで書いてみる、ということです。
なぜこの方法をオススメするかについては、ちゃんと理由があります。
例えば、何か悩みがあったときには、人はどうするでしょうか。
親しい人に相談したり、愚痴ってみる人が多いのではないでしょうか。
あるいは、人によっては占いに頼ったりする人もいるだろうと思います。
では、どうして人はこれらの方法を採用しようと思うのでしょうか。
それは、もちろん有効なアドバイスが得られるかもしれないと思うからということがあるのでしょう。
けれどもそれ以前に、大きな利益があるのです。
それは、「自分が問題を相談するために事情を説明するとき、自分の中で心の整理がつく」ということです。
人に相談したり、占ってもらおうとするとき、人は自分が抱えている問題や事情を説明しようとします。
その過程で、自分に何が起こっていて何が問題なのか、自分はどうしたいのかが明らかになるのです。
自分に降り掛かっていることについてメモを取る場合も、これと同じことが起きます。
ですから、オススメしているわけです。
じつは、この記事で心の動きを詳しめに書いたのも、このコツとつながっています。
相手がどう何を考えてそういうことをしていると自分は感じているのか、なども記していくことで、心の整理がつくわけです。
ここで説明した「問題を明らかにすること」と先のセクションで説明した「感情のグラデーション」を上がっていくこと。
それが人間関係を解決するための大切なカギです。
ぜひ、実践してみてください。
逆に、そーゆー風に整理できないと、グルグルとアタマの中で延々と回り続けるコトになるんヨ。
ぜひ、やってみてくれ給へ。