ココがポイント
強い感情でイメージを無意識に刷り込めば、望みが現実化される。
すぐに「宇宙」とか「波動」とか言い出すくせに、だいたいの著者は、それだけでは終わらない。
つまり、無意識の話を持ち出してくる。
で、「実際には、ただ無意識のせいなんじゃないの?」ってのが、ウチの研究所の考えってワケ。
当サイトでは、「引き寄せの法則」によりイメージが現実化するのは無意識(潜在意識)の働きによるものだと捉えています。
これを前提とすれば、「願望実現の鍵」は無意識についてよく知り、うまく活用してやることにあると考えられます。
そこで、まず無意識の特徴を考えてみることにしましょう。
無意識には、次の三つの特徴があります。
- 無意識は、イメージをそのまま受け取る。
- 無意識が自動的に、情報収集とプランニングをしてくれる。
- 感情の振れ幅で、無意識への刷り込みの強さが決まる。
これらについて、順番に説明していきます。
「望みを叶えるカギは、無意識の攻略にアリ」ってワケか。
もくじ
無意識はイメージをそのまま受け取る
「引き寄せの法則」ブームを巻き起こしたロンダ・バーンが、次のように書いています。
否定形かどうかまで、「引き寄せの法則」は判断できません。否定形の表現をしても、それを引き寄せてしまうのです。P33 『ザ・シークレット』ロンダ・バーン、山川紘矢・山川亜希子・佐野美代子訳(角川書店)
けれども、これは「宇宙の法則」などではなく、人間の無意識の性質から導き出されることです。
こういう結論が導き出される元になる無意識の一つめの性質について、説明をしましょう。
それは、「無意識はイメージをそのまま受け取る」ということです。
この性質のせいで、例えば「失敗しないようにしよう」と考えると、まず「失敗する」するということがイメージされているため、そういう結果になってしまいます。
つまり、「願いには肯定的な表現を使う」ということが必要になってきます。
また、「イメージをそのまま受け取る」という無意識の特徴から、もう一つ注意すべきポイントがあります。
それは、「願望は現在形で表現する」ということです。
無意識はイメージをそのまま受け取るのですから、例えば「いつか大金持ちになろう」と未来形の表現で考えていると、「いつかなる」ということが目標として設定されてしまいます。
すると、「いつかなる」ということが、実現されて、結局、いつまでもなれないということになってしまうわけです。
さて以上のような注意点があるとは言え、実際に何かを望むときには、嫌な気持ちや否定的な気分がスタート地点になっている場合が多いものです。
つまり、現状について「こんなのは嫌だ」という気持ちがまずあって、「ここから抜け出したい」という願望を持つような流れがあるということです。
けれども、そんなときでも嫌なものをそのままイメージするのではなく、その逆の肯定的なものに一度置き換えてから、それについて考えるということが重要になります。
例えば、家の近所で騒音があって「うるさいのが嫌だ」と思ったとしましょう。
そんな場合でも、そのことをそのまま考え続けたりせずに「静かなことを望む」と肯定的な表現に変え、そこから「すでに静かな状態で嬉しい」と現在形になおしてイメージすべきだということになります。
ホントは、「上手に運んでね」とかいう感じで、ポジティブな表現を使ってやらなきゃダメなんよ。
無意識は自動的に情報収集とプランニングをする
次に、無意識の二つめの特徴である「勝手に情報収集とプランニングをしてくれる」という点について考えてみます。
この点については例えば、チャールズ・ハアネルが次のように書いています。
物事をやすやすと完璧にやり遂げられるかどうかは、どの程度潜在意識に任せられるかにかかっています。P36 『ザ・マスター・キー』チャールズ・F・ハアネル、菅 靖彦訳(河出書房新社)
例えば、車を買おうと考えて候補として特定の車種を選ぶと、街中でその車種の車がたくさん走っているのに気づくようになります。
これは、頭の中で「その車は本当に買うに値するか」という問題設定がなされたことによって、無意識が自動的に注意を向けている状態と考えることができます。
つまり、「買うべきか否か」という問いが立てられたときに、判断のために必要なデータを勝手に集めるようにように無意識が働く作用があったということです。
けれども無意識の働きは、単なる情報収集だけには留まりません。
最終的には、「これを買うべき」「別のものにすべき」という答えを出す必要があるわけですから、そのための判断基準や理由づけについても、自動的に導き出してくれることになります。
とは言っても、通常、車を選ぶときなどには、意識的にただ「値段はどうか」「燃費はどうか」「色のバリエーションはどうか」という風に考えることになるでしょう。
そのため逆に言えば、気になっている車種の車に街中で気づくという程度のことしか起きないわけです。
それはつまり、そこまで難しい問題ではないから、ということになります。
しかし無意識が持つ性質を上手に使えば、実現の方法や必要なデータさえ分からないような願望の実現のためも、無意識を活用することができます。
例えば、いわゆる億万長者になろうと思ったとしても、多くの人が「どうすればなれるのか」「どういうデータを集めれば良いのか」については、ほとんど何も分からないのではないでしょうか。
せいぜい、「宝くじに当たる」「玉の輿に乗る」といった程度の発想しかなく、いずれもほとんど確率がゼロだと思って、本気で考えようとさえしません。
そうして、ただラッキーを待ち続ける生活に埋もれてしまうわけです。
しかし実際には、成功に至る道はいくつもあって、その中には自分にマッチするものもあるはずだとも考えられます。
つまり、自分で意識して考えることでその発想の範囲にイメージが限定されることが、意識的に考えることの致命的な欠点であるわけです。
無意識はそういう枠に捕らわれることなく、自動的に情報収集をし、プランを立ててくれる働きを持っているのです。
じゃあ、無意識にオマカセすればイイってコトなの?!
ヒックス夫妻の表現を借りれば、「オールを手放せ」ってコトさ。
無意識への刷り込みの強さは感情の振れ幅の大きさで決まる
では無意識の特徴、三つめの「感情の振れ幅で刷り込みの強さが決まる」という点について、考えてみましょう。
この点については、ヒックス夫妻が、次のように説明しています。
強い感情がわき起こるような思考は、いちばん迅速かつ効果的に人生を変化させる。P161 『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、吉田 利子訳(SBクリエイティブ)
すでに説明した、「情報収集とプラニングをしてくれる」という無意識の性質を利用して願望を実現させようとするなら、まず「問題設定」をしてやる必要があります。
つまり、「意識が他のことを考えている間にも、そして寝ている間にも、問題解決を実現するためのデータ収集を行い、解決策を考え続けよ」という命令を、無意識に対して行うということです。
では、どうやって問題設定をするのでしょうか。
「引き寄せの法則」の本でよく出てくる表現としては、「すでに願望を実現したかのようにイメージしなさい」というものがあります。
家が欲しいのなら、「どこに建っている、どういう外観の家で、内装やインテリアはどんな感じか」などをイメージして、そこに住んでいるときの気分の良さを味わうようにする、ということになります。
このとき、重要なポイントになってくるのが「気分の良さ」です。
イメージをすることが問題設定の方法になるわけですが、そのときに感じる心地よさが強ければ強いほど、無意識への刷り込みも深くなるのです。
なぜこのようなことが起こるかと言えば、脳で記憶を司る海馬と感情に強い影響を与える扁桃体が物理的に近くに存在し、かつ扁桃体が快不快の感情を海馬に伝えているということが、大きく影響しているものと思われます。
要するに、「そもそも感情と記憶には、密接な関係がある」ということです。
実際、インパクトの強い出来事が記憶に残りやすいということは、誰もが経験していることでしょう。
また記憶というものが意識できる範囲のものだけでなく、無意識の領域にもあることについては、そもそも「思い出す」という行為が存在するという事実からも明らかです。
さて、ここで注目すべきなのは、多くの人が無意識のこの性質をマイナスに働かせてしまっている点です。
つまり強い不愉快な感情とセットで嫌なことをイメージして、結果として、それを引き寄せてしまっているということです。
例えば、誰かに不快なことを言われたとしましょう。
少なくない数の人が、誰かに不平を言ったりすることで、そのことを繰り返し思い出して、不愉快な気分とともに何度も味わうようなことをしてしまっています。
すると、無意識は、世界はそんな風になっているのだと受け取って、その正しさを証明するためのデータを集め出します。
なおかつ、同じ状況に陥るためのプランを勝手に考えて、それを実現させようともします。
結果として、意識したことが引き寄せられ、繰り返し実現してしまうのです。
他にも、次のような失敗例も、多くの人が経験していることではないでしょうか。
つまり、何か望ましいことを気持ちよくイメージしたとしても、そのすぐ後に「でも、そんなのはたぶん無理だろう」と考えてガッカリするというようなことです。
例えば、素敵なパートナー候補を見つけて「いいな」と思っても、次の瞬間には「自分とは釣り合わない」と思ってしまうといった例です。
けれどもそうすると、マイナスの感情とともにイメージした「無理だ」ということが実現してしまうわけです。
以上のように、多くの人が否定的な感情とイメージングを同時にして、望まないことを何度も味わうということをしてしまっています。
そして無意識の持つ力を、プラスの方向にうまく活用できないでいるのです。
ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」では、「感情というナビゲーションシステム」いう言葉が、キーワードとして何度も出てきます。
この点からも、「引き寄せの法則」を使った願望実現の方法では、感情の動きに気を配ることが大事なポイントになっていることが分かります。
感情とセットになったイメージが意識されない記憶として刻まれて、オレたちを支配していたのか!
で、それを逆に使って、自分の思うとおりにシテやろうってのが、「引き寄せの法則」ってワケだんべ。
どうやって「望む」べきか
これまで無意識の特徴として、三つのものを説明しました。
ここでは、無意識の性質を利用するために「引き寄せの法則」ではどういう風に実践すべきとされているかを、まとめとして考えてみましょう。
「引き寄せの法則」の本によく登場するテクニックとして、アファメーションというものがあります。
これは、実現したいことを口に出して宣言をすることで、無意識への刷り込みを行って、それを達成させようとする試みです。
無意識の性質の一つめである「イメージをそのまま受け取る」ということから、アファメーションの内容については否定形ではなく、肯定形での表現にする必要があります。
つまり、例えばダイエットをしたいときには、「太っていない体になる」ではなく、「スリムな体になる」と宣言すべきだということです。
また現在形でなければなりませんから、「(私はすでに)スリムになった」という宣言が正しいことになります。
そういう宣言をすると、無意識の二つめの性質「自動的に情報収集とプランニングをする」ことによって、必要な情報を探したり、最適なダイエット法を選び出す試みが動き出します。
無意識の三つめ「感情の振れ幅で刷り込みの深さが決まる」という性質から、宣言するときには、必ず感情をセットにすべきだということになります。
ダイエットのケースで言えば、自分がスリムになった姿をイメージして嬉しい気持ちになって、それに浸ることが大切です。
そして、イメージすることと感情を味わうことをセットにして何度も繰り返します。
すると、「ダイエットのためのデータ収集と解決策の模索・選定を実行せよ」という命令が、無意識に対して下されることになります。
これによって、心のなかでは変化が生じ始めます。
例えば、「自分が食べている物の栄養成分やカロリーを知らないでいることなんてありえない」と感じて、どうなっているか調べるようになるかもしれません。
あるいは、適度な運動をするために、どういうものが自分にマッチするのかを探すようになることも考えられます。
このような心の動きの結果として、ダイエットが成功するということになるわけです。
以上で、無意識の働きについての説明は終わりです。
無意識の働きをきちんと理解したうえで「引き寄せの法則」を実践することが、その力への信頼につながり、結果として願望実現の可能性が大きくアップします。
願望を無意識に強く刻み込み、ぜひ望みを実現させてください。
具体的にどーやるのかについては、コレで、だいぶハッキリしたんでないの?
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