2019.05.01 「お金に愛される法則、だってよ。」
中古で安く売られていたので、『宇宙を味方にしてお金に愛される法則』を買ってみた。
著者は、ボブ・プロクター。
『ザ・シークレット』のDVDにも出ていたオッサンですな。
個人的にはすでに十分愛されてはいるものの、いま以上にお金に愛されたいってコトでもあるので、買ってみた次第。
ちなみに本書では、「引き寄せの法則」が「誘引の法則」として訳されています。
内容的には、例によって例の如く、
ぜひともつぎの言葉を繰り返し声に出していただきたい。
「わたしは成功している。わたしは裕福だ。お金は良いものだ。」P61
という具合に、アファメーションを勧めたり、
心で考え、信じることができれば、それは成し遂げられる P91
自分がなりたい理想の人を演じる P109
ってな感じで、書かれているのは「引き寄せの法則」の基本という雰囲気でありマスね。
あとは、リスクを厭うなとか、忍耐力が大事だとか、「ただのビジネス書かよ!」と突っ込みたくなる感じの、聞いてるだけで鼻毛が伸びそうな話も色々と載っております。
それと、
何かを手に入れるには、その前にまず何かを捨てなければならない P265
という感じの、つまらないウソも書かれておりました。
厳密に言うと、何かを企てるだけでも時間を使うのですから、その意味では捨てているモノはあるでしょう。
ただし、「大事なモノを得るためには、何か大事なモノを思い切って捨てる必要がある」という意味ならば、それはあからさまなウソです。
まぁ、ウソっつーか、「引き寄せの法則」の考え方とはまったく別のモノです。
実際、著者本人が、
「貧しさ」という発想は存在しない P136
それはわたしたちが勝手につくり出した概念でしかない P136
っつーコトを書いています。
つまり、この世の中は豊かさがベースである、そうイメージしろっていう話ですな。
そんなワケで、ハッキリと申し上げておきますが、捨てなくても得られます。
少なくとも、そうイメージするコトで、成功の確率は上がります。
それが豊かさをイメージする効果であるワケです。
つまり、手に入れるためには、どんな条件も考えるべきではないのです。
「何かをクリアしないと受け取れない」という考え自体が、「貧しさ」から生まれる発想に他なりません。
本当は単に、自分自身が実現を許しさえすればイイのです。
それこそが、すでにご紹介した、ヒックス夫妻による「許容し可能にする術」のアイデアなのです。
実際、こんな感じで「引き寄せの法則」と一般的な人生訓をごちゃませにして説明するヒトはたくさんいます。
わりと、残念な話です。
決して、「捨てないと手に入れられない」というコトはありません。
そんな考えは、「引き寄せの法則」とは何の関係もありません。
もちろん、要らないモノを捨てると大体はキモチがすっきりするので、事態が好転しやすい状況が作られるとは言えます。
また、「捨てないと手に入れられない」という考えが気に入るヒトであれば、捨てると手に入れられやすくなるコトはあります。
でもそれは、「捨てないと手に入れられない」というコトとは違います。
この違いに、ぜひ注意してください。
結局のところ、要点は感情の動きです。
どういう考えを採用したとき、どういう行為をしたとき、自分のキモチが上がるか。
やはり、そこがポイントであるワケです。
そんなこんなで・・・。
残念ながら本書からは、著者に「引き寄せの法則」についての深い理解があようには思われませんでした。
ですが、まぁ、よくある話だとも言えるでしょう。
全体としては、さほど違ったコトが書かれてるってワケでもないので、立ち読みとか、中古で安く買うとかくらいはしてみてもイイかもしれません。
ええ、ええ。
そんなワケで、また次回。