ココがポイント
ポジティブな感情とイメージが、人の能力を開発する。
ちゃんと引き寄せられんだろうなぁ、オイ。
ろくでなしのゴロツキ・ペンギンが。
これまで「引き寄せの法則」について、基本的に周囲の人間に対する影響と見て解釈を加えてきました。
本人が持つイメージが周囲に影響を与え、その結果として様々なことが現実化してしまうという流れです。
しかし、「引き寄せの法則」関連の本での説明には、人間以外のもの、つまり「物質的なものについても、イメージどおりの結果が得られる」とされています。
そのため、この点についても少し考察を加えておきます。
そもそも「引き寄せの法則」は、ニューソートの思想の影響を強く受けたものであるということは、すでにコチラの記事で確認したとおりです。
ニューソートでは、「神」を至る所に存在する「根源的な物質」と捉え、それが「万物の源」であると考えます。
要するに、目に見えない小さな物質があらゆる場所に存在していて、それが形を変えることで物や人が作られるという話です。
また、その「根源的な物質」には、「人間の考えを投影することができる」とも言われています。
そこから、「人間の思いに呼応するように、物質が現れる」ということが主張されているわけです。
仮にこの考えを信じるとすれば、イメージの物質化は「人が信じた内容がそのまま起きる」ということになります。
けれども、これは当然ながらまったく現実的な解釈とは言えず、要するにただ「信じるかどうか」の話になってしまっています。
そのため、ここでは「引き寄せの法則」がどんな風に物質的なものに作用するのか、あるいは、作用しているように見えるのかについて、考えてみたいと思います。
もくじ
なぜイメージが現実になるのか
「引き寄せの法則」によって、思ったとおりのことが物質化され現実になるのは、なぜでしょうか。
それは、成功についてのイメージを持ち続けることで、無意識が成功につながるような考え方を自動的に選び出してくれる作用が生じ、それが効果的に働いた結果だと考えられます。
具体的に説明しましょう。
「引き寄せの法則」が有効に働いた例として、こんなことが言われたりします。
つまり、「車を停めたいときに、どの駐車場のどこに停めるのかをイメージすると、そのとおりに空きがあって、すぐに駐車できた」というような話です。
この例について、スピリチュアルな説明でなく、現実的な解釈をしてみましょう。
これは、「イメージが現実に影響を与えた」と考えるよりは、「現実になりそうなイメージが勝手に思い浮かんだ」と考えるべきでしょう。
つまり、「イメージが誰かの脳か物質に直接的に作用して、車を止められるスペースを用意させた」ということではないという話です。
そうではなくて、「車を停めたい」と思ったときに、「過去の経験から空いていそうな場所を自然と思いついて、そこを目指して行ったところ実際にすぐに停められた」という話だろうと考えられるわけです。
人間というのは、辻褄が合うような説明を勝手に作り上げ、「やっぱり正しかった」と思うものです。
例えば、日照り続きのときに、雨乞いをしたとしましょう。
当然、雨乞いをずっと続ければいつかは雨が降りますが、やっている側としては「雨乞いのせいで降った」と考えるということです。
この意味では雨乞いは、「どうしようもないときには、余計なことをして傷口を広げないよう、ただ祈って時間が解決するのを待て」という教えとしか思えない部分があります。
ただし、駐車場の例については、単純にそういう話だけということにはなりません。
つまり、「単なるこじつけで、ほとんど意味のない話」と片付けるのは、早まった考えだということです。
なぜなら、「肯定的な考え方がなければ、成功する可能性の高いイメージも浮かばない」ということになるからです。
つまり、「ポジティブな心の態度は、うまくいきそうなアイデアが思いつきやすくさせる」と言えるだろうという話です。
成功のイメージを持ってれば、そこにつながる道が見えやすくなる、と。
それはただの「気の持ちよう」とはチガウだろってコトよ。
「ツイてる」と思う人がよりツキを呼ぶ理由
例えば、「この曜日のこの時間帯は、駐車場のここが空いていることが多い」というようなことは、ただ何となく過ごしている日常では意識に上って来ません。
ですから、意識の力によってこの問題を解決するためには、明確な意図をもって詳しいデータを集め、分析する必要があることになります。
けれども、こういう情報は意識には上らなくても脳に自然と蓄えられ、勝手に分析がなされている可能性があります。
同時に、ポジティブな心のあり方が、そういう情報収集と分析を自然と促してくれるということも考えられるわけです。
つまり、「自分には、空いている駐車場を自然とイメージできる能力がある」と考えていれば、日頃から車を停めている駐車場について、「どの時間にどこが空いているか」の情報を無意識が自動的に集め、分析してくれるというような話です。
そして、そういう無意識の自動的な働きは、例えばダイエットの方法を探るときやお金を儲けるときなど、あらゆる場面で同じように機能するのだと考えられます。
例えば、トランプなどのゲームをしているとき、いわゆる「ツイてる」と感じるような場合には、自然と正しい判断ができたり、何となくどちらに進めば良いのかが分かったりすることがあります。
いわゆる、「波に乗っている」という状態です。
これは、偶然にうまくいくことが重なってポジティブになった心が、ゲームを有利に展開するための情報を自動的に収集・分析している状態と見ることができるでしょう。
逆に「ツイてない」と思えば、情報収集能力も分析力も自ずと落ちて、より以上に不調に陥るとも考えられるわけです。
結局のところ、自分自身のありようをポジティブに捉えることには、自らの能力を伸ばす働きがあるということになります。
ポジティブさを育てる
ポジティブな心の態度は、とても有用です。
けれども、こういう傾向を場当たり的に利用することは、残念ながらできません。
つまり自分の都合の良いときにだけ、瞬間的に「自分はツイてる」と思えば、すぐによい結果につながるというような話ではないということです。
なぜならば、エス(無意識)が「肯定的な状態である」というそのことに同意しているというのが、必要な条件だからです。
つまりは、ただ意識するだけでなく、本当に「心の底からそうだ」と思えなければ何の意味もないということです。
とは言え、すべてが偶然によるというわけでもありませんし、だから、幸運を待つしか手はないということにもならないでしょう。
なぜなら、日頃から「自分はツイてる」という認識を持っている人は、「波に乗っている」状態に入りやすいと考えられるからです。
結局のところ大切なのは、ポジティブなものの見方を日頃から育てることです。
そして、そのための方策が「引き寄せの法則」で語られている内容であるわけです。
「引き寄せの法則」では、「望ましい」と感じるものだけを見るようにすることが勧められています。
それは取りも直さず、「自分は祝福された存在だ」という自己イメージを築き上げることなのです。
日頃から訓練することで、ポジティブに自分自身を捉えるという姿勢が身につき、すると自然と能力が開発され、伸ばされるということが現実になるのです。
実感がないとダメ、と。
これも、毎度でてくる話だな。
言葉で説明をすると、どうしても理屈で分かろうとするヒトが多いので、何度も注意を促さなアカンことになるわけデス。
ただポジティブに考えさえすればよいわけではない
ポジティブな心を育てるのが有効だと、そう書きました。
けれども、注意すべきポイントがあります。
それは、とにかくポジティブなイメージを持つように心掛けさえすればよいということではないという点です。
話が矛盾していると思うかもしれませんので、説明をしましょう。
ポジティブかネガティブかを表わすのに、次のような例がよく出されます。
つまり、水が半分入ったコップを見て、「まだ半分残っている」と思うか「もう半分しかない」と思うか、というものです。
けれども、こういう見方には、ほとんど意味がありません。
なぜなら、「もう半分しかない」と思う見方を、無理に「まだ半分残っている」という見方に変えても、本当のポジティブさにはつながらないからです。
大切なのは、どんなイメージを持つにしろ、「そのときの気持ちがどう動いているか」です。
たとえ、「まだ半分残っている」と思ったとしても、「こんな風にわざとらしく、無理矢理に考えるのはただのごまかしではないのか?」と疑問に思って、気分が下がることもあるでしょう。
また、「もう半分しかない」と思っても、事実から目をそらさずに見る自分を頼もしく思って、気分が上がることもあるはずです。
つまり、自分の気持ちがよくなるかどうかが最重要のポイントであって、ただ状況を好意的に解釈すればよいということではないのです。
この点について、ヒックス夫妻は「感情というナビゲーションシステム」を使えという風に説明しています。
自分が何をどうイメージすべきかは、感情の動きを見ていれば分かるということです。
そして、気分が上がる方のイメージを選び続けることが、本当のポジティブさにつながるということを言っているわけです。
大事なのは、自分のキモチですから、必ずソコに目を向けてやってくだたい。
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