ぐわぁああああああ!!!
その怒り、コンドーさんが「どう扱うべきか」教えたるぞよ。
昔から、「短期は損気」などと言われます。
つまり、「怒ると、結局、損をするのは自分だよ」という教えですね。
また最近では、怒りと上手に付き合うための方法、アンガーマネジメントなんてものもあります。
この記事では、「怒りにどうやって対処したらよいのか」について、「引き寄せの法則」ではどんな風に説明されているかを、やさしく解説します。
自分の怒りを持て余してしまう人の助けに少しでもなれば、幸いです。
もくじ
「怒り」とは?
とりあえず分かるのは、その「だらうか」にイラッとするってコトです。
そもそも、怒りとはなんでしょうか。
何のためにあるのでしょうか。
単純に言って、「怒り」には二つの役割があります。
つまり、①「自分個人にイヤなことをさせないようにする」ということと、②「社会的に間違っていることを認めずに正す」ということです。
例えば、行列に横入りする人に怒るのは、①「自分が損するから」でしょう。
けれども同時に、②「皆が横入りするようでは、社会が混乱するから」でもありますね。
そんな特徴がある「怒り」ですが、不正を指摘するときには感情的にならず、ただそれを説明するという方法もあると言えばあります。
要するに、「べつに、必ずしも怒る必要はないだろう」という話です。
とは言っても、感情を交えて伝えたほうが効果的だとは考えられます。
「それ以上やるな」「そういうことはやめろ」という警告、威嚇、牽制として怒るということですね。
つまり、怒りとともにメッセージを送ると、相手の心に影響を与えやすいということです。
そのために「怒り」というのは、人間の長い進化の過程を経ても失われずに残っている感情だと考えることができます。
不当なことに対しても怒りという感情を持たないような人間も生まれたことはあったでしょう。
けれども、子々孫々まで生き残ることはできなかったのだと考えられます。
結局のところ、ある程度は効果的な意味があり必要なものだからこそ、いまの私たちにもそなわっている感情なのだということになりますね。
間違ったことを許さないためとかに大事だから、いまの人間の心の中にもあるのが「怒り」だっちゅーワケだね。
まぁ、ボクは人間じゃないけどね。
「怒り」にも居場所を与える
では、「引き寄せの法則」では、「怒り」をどのように扱えば良いとしているのでしょうか。
この点については、ヒックス夫妻(エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス)の書籍で次のような解説がなされています。
無力感という場所に比べれば、怒りや復讐心のほうが心地よい(流れに乗っている)が、欲求不満という場所に比べると怒りという感情はあまり心地よくない(流れに逆らっている)。あなたは今よりも気持ちが楽になる心地よい思考や感情を探す努力をするべきだ。P216 『実践 引き寄せの法則』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、吉田 利子訳(SBクリエイティブ、2008)
このようにヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」では、「感情というナビゲーションシステム」に従うのが良いとされています。
つまり、「少しでも良い気持ちになれることを考えるように、いつでも心掛けなさい」ということです。
ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」って、どういうことやねん。
別の版があるんかいな。
「引き寄せの法則」自体は、色々な人が語っていて、内容が少しずつ違っているのです。
ヒックス夫妻は、その中でも代表的な存在です。
話を戻しましょう。
先ほどの引用した部分にもあるとおり、気持ちがふさいでしまって無力感に襲われるくらいなら、怒った方が良いということになります。
要するに、ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」では、「怒り」をただ否定するようなことはしていないわけです。
ただし「考えたことに対して、どう感じるか」というのは、瞬間ごとに変わっていくことに注意を払う必要があります。
怒れば、はじめのうちは、ためこんだ気持ちが解放されてスッキリすることでしょう。
けれども、ずっと怒り続けていると、だんだんとまたイライラがたまってくるものです。
例えば、「ずっと文句を言っていたら、余計に腹が立ってきた」というのは、怒りすぎ、怒りを抱え込みすぎのサインです。
それはつまり、「相手がいかに間違っているか」「どんなに腹立たしいことだったか」などについてはもう考えるのをやめるべきタイミングに入っているということなのです。
感情のグラデーション
ヒックス夫妻の別の著作『願えば、かなう エイブラハムの教え』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、秋川 一穂訳(ダイヤモンド社、2016)では、感情のグラデーションを22の段階に分けて説明しています。
ここにすべての段階は書きませんが、プラスからマイナスの順に並べると、おおよそ、
喜び−熱意−楽観−満足−退屈−不満−心配−怒り−嫉妬−不安−うつ
といった具合です。
つまり、嫉妬や不安やうつの状態に陥るくらいなら、怒りを選んだほうが良いということになります。
また、怒りの状態にあるときには、退屈、不満、心配に移っていけるように、自分が意識していることを変えるべきだと言えるわけです。
このようにして、つねに「感情のグラデーションの喜びに近い方へ移ることができるように、自分が意識しているものを変えていく」のが大切なポイントです。
もっと具体的に話してくれよナー。
怒りをコントロールするための具体的な方法
より具体例の説明のため、『実践 引き寄せの法則』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、吉田 利子訳(SBクリエイティブ、2008)から、もう少し引用していきます。
本書では、様々な悩みに対して、「引き寄せの法則」の見方からすると、どう考えるべきかが説明されています。
「Part2 事例に学ぶ“感情の驚くべき力”」の事例16「離婚することになり、途方に暮れています」では、相談者は夫から突然切り出されて離婚をし、ショックを受けている人です。
少しずつ意識するものを変え、考え方、気分を変えていくために、「例えば、次のように考えられるのではないか」ということで、意識の移り変わりが示されています。
「これからどうすればいいのか、まったくわからない」 P214
「わたしがこんな目にあうなんて不当だ」 P215
「わたしには一緒にいたいと思ってくれるパートナーがふさわしい」 P216
「わたしは一緒にいたくないという人にしがみつく気はない」 P216
「ある意味ではすべてが終わってせいせいしている」 P217
「物事はなるようになるものだ」 P218
「いつかは、バランスを取り戻すことができるだろう」 P218
これらの七つの文は、おおまかに抜き出したものでしかありません。
実際には、全部で二十二個もの独白が書かれています。
大事なポイントは、少しずつプラスの方向に考えられるように、意識するものを変えていっているところです。
引用した文を順番に見ていってください。
相手への怒りや現状への不満から、次第に「自分はどう感じているのか」や「自分としてどうしたいのか」に注目していることが分かると思います。
つまり、気分が少しでもホッとできる方に意識を向けているわけです。
このように、意識するものを変えていくことで、いまの自分の気分をできるかぎり良くしていくというのが、怒りに対処するときの方法です。
これはまた、怒っているときだけに限らず、つねに心がけるべき態度という風にも言えます。
注意すべきなのは、ただとにかくプラスのことを考えれば良いというわけではない、という点です。
そういう考えでは、心に無理が掛かって、ハッピーにはなれないからです。
つまり、いつでも自分の気持ちを確認しつつ、少しずつケアしながら進んでいく必要があるということです。
なぜこのようなアプローチが良いのか
これまで書いたような方法で、マイナスからプラスの感情に移っていくことができれば、それだけで良いことだとは言えます。
誰でも、怒っているよりは落ち着いてホッとできることの方が、きっと好きなはずです。
けれどもヒックス夫妻の主張することは、単にそういう意味合いだけではありません。
そもそも、「引き寄せの法則」というのは「イメージしたものが現実化する」ということです。
ですから、もしあなたがずっと怒っていれば、もっと腹が立つ原因になるようなことが引き寄せられることになります。
逆に、ハッピーなことを考えていれば、幸せをもたらしてくれるものや人が、あなたの周りに集まってくるのです。
あなたは、腹の立つことを考え続けることで、そういうものを周りに引き寄せ、いつも怒って暮らしていきたいのでしょうか。
そんなことはないはずです。
けれども、意識せずにマイナスのイメージに囚われ、自分で苦しみの方へ進んでしまっている人が少なくないのです。
怒りの感情があってもなくても、少しだけでもプラスの感情の方へ進めるように、いつも自分の気持ちに耳を傾けてあげてください。
まとめ
この記事では、ヒックス夫妻の著作から「怒り」への対処法を説明しました。
まとめると、以下のようになります。
- 怒りは必ずしもマイナスの感情ではない。
- 例えば、「うつ」になるくらいなら怒った方がマシ。
- ただし怒りを抱え続けるとマイナスに働いてしまうときがくるので、そこに来たら少しずつプラスの感情へ移っていくようにする。
- その際の感情のコントロールは、何について考えるかという「意識のターゲット」を変えていくことで行う。
- ただし無理やりプラスのことを考えるのではなく、つねに自分の感情がどう動いているのかをケアしてやることが大切。
- ほんの少しでもよりハッピーな時間をすごすことによって、もっと大きな幸せが引き寄せられるようになる。
分かったかね?
ちょっと受け入れづらい人はいるかもなぁ。
要は、一つの考え方、だっつー話だよね。
ずいぶん、フワッと着地したなぁ、おい。
この考えを受け入れるかどうかを決めるのにも、やっぱり「自分がどう感じているか」を大事にしてあげてくだたいよ。
結局、「自分の気分が良くなる方を目指せ」ってことなんだね。
そういうことの積み重ねですよ。
逆に、「がんばって、ガマンして、いつか幸せになる」みたいな思考になっちゃってる人が多いってことかしらね。
関連書籍
最後に、この記事で扱った書籍について紹介します。
実践 引き寄せの法則
実践という表題のとおり、「引き寄せの法則」を実践する際に、具体的にどう考え、どうやったら良いのかに特化して説明されている本です。
Part1、Part2と分かれて書かれており、Part1部分は、ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」についての説明がなされています。
Part2では、家族や友人間での人間関係や、ダイエット、仕事についての悩みなど、具体的な相談内容から、どう考え、解決していくべきかがやさしく説明されています。
ヒックス夫妻による書籍は、この本以外にもたくさん出版されています。
しかし全体的に、「波動」「物質世界」「内なる存在」というように独特の言葉遣いが多く、分かりづらい部分があります。
とは言え、この本は、悩みやそれについての考え方が具体的に書かれているので、かなり理解しやすい方だは言えます。
初心者の方で、難しいことは苦手だけれども「引き寄せの法則」に興味があり、自分の悩みを解決したいという方には、オススメの一冊です。
この書籍のより詳しいレビューは、コチラにあります。
願えば、かなう エイブラハムの教え
原題は『Ask and It Is Given』で、2007年に『運命が好転する 実践スピリチュアル・トレーニング』として出版されていたものが、新たに訳出されたものです。
こちらの新版の訳の方が、分かりやすくなっています。
すでに少し触れたとおり、22種類もの感情のグラデーションについて述べられており、それを軸に話が進んでいきます。
夫妻の初期の著作で、内容的にかなりまとまっています。
ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」を理解するには、必読の一冊と言ってよいでしょう。
鳥頭ダネ。
怒ったぞぉー!ぐわぁああああああ!!!