本書は、ジェリー・ヒックス、エスター・ヒックス夫妻によるもので、「引き寄せの法則」の基本的な資料と言えるものです。
以下の引用については、特別に記してある以外、『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、吉田 利子訳(SBクリエイティブ、2007)によっています。
もくじ
「Part1 エイブラハム体験への道」の章について
この章には、「宇宙の法則」についての定義が書かれています。
三つのものが紹介されており、これらがあらゆるところで成り立っているということのようです。
順番に引用していきます。
第一の「引き寄せの法則」というのは、「それ自身に似たものを引き寄せる」ということだ。P57
第二の「意図的な想像の方法論」というのは、「わたしが考え、信じ、あるいは期待したことは、実在する」ということだ。P57
第三の「許容し可能にする術」というのは、「わたしがありのままのわたしで、他者がありのままの他者であることを許容し、可能にしよう」ということだ。P58
これらについての詳細な解説が、本書全体をとおしてなされていく訳ですが、概要を簡単に説明しておきます。
一つめの「引き寄せの法則」ですが、いわゆる「類は友を呼ぶ」ということの元になっているルールです。
例えば、よく笑う人は、新たな面白いことを引き寄せ、また、周囲の人の笑顔を引き寄せることになる、といった類いの話です。
逆に、怒ってばかりの人には、腹が立つことや周囲の人の怒りが引き寄せられることになります。
似たもの同士が引き寄せられる訳ですから、自分が望む状態があるとすれば、まず自分自身がそれに似る必要があることになります。
つまり、金持ちになりたければ、金持ちがどういうことを考え、どういう振る舞いをするかを知り、それをマネするのが良いということになるわけです。
なお、一般的に「引き寄せの法則」と言えば、「イメージしたことが実現するというルールのこと」というように説明されることが多いです。
実際、ロンダ・バーン著の『ザ・シークレット』では、「引き寄せの法則」を以下のように説明しています。
人生であなたに起きている事は、全てあなたが引き寄せています。あなたが、思い、イメージすることが、あなたに引き寄せられて来るのです。(『ザ・シークレット』ロンダ・バーン、山川紘矢・山川亜希子・佐野美代子訳(角川書店)P18)
しかし、本書で言う「引き寄せの法則」とは、あくまで「似たものが引き寄せられる」というルールのことです。
そして、イメージしたことが実現するというのは、そこから導かれる結論ということになっています。
また、願望実現のためには、単に望む状態をイメージするだけでなく、それが実現したときの喜びについても感じているのが望ましいとされており、これが重要なポイントです。
なぜそうなるのかと言えば、実際に望みが叶った場合には、きっと強い喜びを感じるだろうから、ということになるでしょう。
つまり、「望むことを頭に思い描いて、かつ、喜びを感じている状態」の方が、「ただイメージしている状態」よりも、願望が実現したときの状況に似ているわけです。
似たものが引き寄せられるというのが、「引き寄せの法則」ですから、望みが叶ったときの状況に近い心の状態でいることが、とても重要なのです。
さて、宇宙の三つのルール、二つめの「意図的な創造の方法論」ですが、先ほどの「引き寄せの法則」を意識的に活用して、自分が望むような現実を作り出すための考え方や手順の話です。
イメージしたことが実現するのならば、「意図的にそうしたい」、「願望を現実のものにしたい」と思うのは当然のことだろうと思います。
その際のやり方についての説明が、「意図的な創造の方法論」です。
最後の三つめの「許容し可能にする術」については、法則というより、心構えについての話と考えた方が分かりやすいように思います。
望みどおりに物事を実現することができる、言わば「引き寄せマスター」になるためには、「許容し可能にする術」を知る必要がある、というようなことです。
詳しくは後で説明しますが、三つめの「許容し可能にする術」は、二つめの「意図的な創造の方法論」の一部になっています。
願望を実現するための「意図的な創造の方法論」のキモの部分が、「許容し可能にする術」なのです。
以上が、宇宙の法則三つについての概略です。
法則が三つあると言われると、それぞれ独立したものであるようなイメージを抱くのではないかと思いますが、法則そのものと言えるのは、一つめの「引き寄せの法則」だけです。
二つめは、願望実現のためのやり方であり、三つめは「引き寄せの法則」のキモになる部分ではありますが、二つめの法則の一部についての話です。
では、より具体的な内容が解説されていくPart2以降を見ていきましょう。
いきなり変な言い回しのオンパレードだなぁ。
本に書かれているよりも丁寧に説明するつもりですので、まぁ、読み進めてください。
「Part2 引き寄せの法則」の章について
すでに書いたように「引き寄せの法則」というのは、「それ自身に似たものを引き寄せる」ということです。
「自分が考えたことが現実になる」とされ、「例外はない」とまで言われています。
注意しなければならないのは、あることを「イヤだ」とイメージした場合でも、そのことが実現してしまうという点です。
「プラスだろうとマイナスだろうと強い感情とともに何度も考えたことは、現実になってしまう」ということで、だから、「何をイメージするか」が重要になってきます。
このことが分かれば、当然、自分の考えを意図的にコントロールしようと考えることになるでしょう。
つまり、「自分が望むような状態をイメージし、それによって願望の実現を目指す」ということです。
ただし当然のことながら、イメージを頭に描いても、すぐに現実になる訳ではありません。
そこには、「時間という緩衝帯」があります。
イメージが現実になるには、ある程度の時間が掛かるということです。
おそらく、「望むことはすぐにでも実現して欲しい」と思う気持ちもあることでしょう。
しかし、まったく時間が掛からず、すぐに実現してしまうとしたら、起こってほしくないことあっても、ほんの一瞬思い描いただけで現実になってしまいます。
これでは困ってしまいますから、「時間という緩衝帯」があることは、決して悪いことではありません。
さて、ここまでの話から、「イメージが現実になるならば、実現してほしくないイメージを追い払い、望むものだけにしなければならない」と、そう思うかもしれません。
しかし、自分の考えに注意を向け続けるのは、大変なことです。
その点については、自分の考えを監視し、いちいち吟味して取捨選択するのではなく、自分の感情に従うのがよい、とされています。
何かをイメージしたとき、自分の気分が上がるか下がるか。
そこに関心を向ければ、より良い方に進むことができるということになります。
例えば、「自分はダメな人間だ」と思うと、気分は下がることでしょう。
そこから、つまり「そのことは考えるな」「そういう風には思うのはよくない」と心が教えてくれているのが分かります。
逆に、自分の長所に注目し強く意識すれば、気分が上がり、機嫌はよくなります。
すると、「引き寄せの法則」によって、より気分を上げてくれるようなことが引き寄せられ、現実になります。
また周囲にも、上機嫌な人が集まってくることになるでしょう。
このように、どういう考えを持つべきかを決めてくれるのが、自分が抱えている「感情」であるわけです。
そのため本書では、感情のことを「すばらしいナビゲーションシステム」と呼んでいます。
他にも、多くの人が通常は現状に目を向けていることが多く、それが同じような状況を引き寄せている、という点も指摘されています。
つまり、現状に気を取られて惰性で現実を生み出すのではなく、望む状態に意識を向ける必要があるというアドバイスです。
例えば、気に入らないことを言ったりやったりする人が、身近にいたとしましょう。
しかし、「その人がいかに間違っているか、いかにおかしいか」を延々と考えていてはいけません。
なぜなら、「引き寄せの法則」によって同じ状況が続いたり、新たな気に入らない人に出くわすことになってしまうからです。
そんなときには、自分の感情がどう動いているかに気をつけてみましょう。
たとえ自分の考えがまったく正しいと思えるのだとしても、相手への不満について考えている間はイライラが募っていることが分かるだろうと思います。
つまり、感情のナビゲーションシステムに従おうとするなら、「そのことは考えるべきでない」という結論が出てくることになるわけです。
もちろん、嫌なことを言われたり、やられたりしても、まったく気にしないということは難しいでしょう。
けれども、不必要なまでに繰り返し不快なことを思い返していることが多いのではないかという点は、考えてみるべきポイントだと言えます。
なお、本章に出てくるフレーズとして「内なる存在」というものがありますが、これはヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」独特の表現です。
これについては、「人によっては」<中略>「「魂」とよぶ」(P53)と説明されています。
「内なる存在」については様々に説明されていますが、ひとまずは分かりやすい解釈として、「自分がどこへ行きたいのか、どうなりたいのかを告げ知らせる心の声」というように考えておいてください。
「自分はダメな人間だ」と考えると、気分を下げ、「そんな風に考えてはいけない」と教えてくれているのが「内なる存在」だということです。
そうすれば、イイ感じのことしか起きなくなるというのが、ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」の教えなんです。
「Part3 意図的な創造の方法論」の章について
「どうやって望むことを実現するか」を示すやり方が、「意図的な創造の方法論」です。
これは、二つの部分からなっているとされています。
つまり、「思考を向けること」と「思考の実現を期待すること」の二つです。
これらについて上手にバランスが取れたときに、望むことが現実になるとされています。
例えば、家でも車でも何でもよいですが、何か高価なものを「手に入れたい!」とイメージした場合を考えてみましょう。
本書では、実現することを期待し、実現したときの喜びを味わうことで、そのものが引き寄せられる、とされています。
しかし実現を希望しながら、「実際は、高すぎるから買えない」「いまの収入では無理」などと考えてしまうことが多いものです。
そうすると、イメージしたとおりのもの、つまり、「買えない」という状態が現実になってしまう訳です。
この場合、「意図的な創造の方法論」で考えると、「思考を向けること」の部分はなされていますが、「思考の実現を期待すること」は不十分になっています。
そのため、「実現しない」ということになる訳です。
別の言葉で言うなら、「現状にしか目が向いていない」ということが言えます。
では、どうすればよいのでしょうか。
こうした場合、えてして「なぜ実現しないのか」を意識しがちですが、「なぜ実現するか」を考えるべきだということになります。
また、願望を抱く際のコツとして、強い感情とともにイメージするとよいこと、かつ、内容が明確であるとよいという風に説明されています。
しかし明確にイメージすることを勧めると同時に、具体的に考えようとしすぎて、うまくイメージできないことでネガティブな感情になってしまうことには注意が必要だ、とも言われています。
この場合、心地よくいられる範囲で具体的にイメージするのがよいようです。
再優先されるべきは自分の気分が良いことで、思考と感情がセットであることが重要だ、とのことです。
ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」の特徴は、かなり細かい心の動きにまで気を掛けている点です。
著者のスピリチュアルな主張を全面的に受け容れられないような人でも、「引き寄せの法則」を実践するときには参考にすべき点がたくさん含まれています。
そういう「イメージ」と「感情」のセットが大事なんです。
「Part4 許容し可能にする術」の章について
願望の実現のためには、「思考を向けること」と「思考の実現を期待すること」の二つが必要だということは、すでに書きました。
このうちの「思考の実現を期待すること」における極意とでも言うべきものが、この「許容し可能にする術」ということになります。
許容し可能にする術をマスターすれば、「すべてが思いどおりになる」(P204)とさえ主張されています。
そして、「許容し可能にする術」とは次のようなことだと記されています。
わたしはわたしであり、わたしはありのままの自分に喜びを感じて、楽しんでいる。あなたはあなたであり、たぶんわたしとは違うだろうが、それもそれでよろしい。P205
つまり言ってみれば、「自分と他人に対して、あるがままであることを認める」という意味かと思われます。
けれども、そういう心持ちになるためには、自分が他人の言動に影響されることはないということを理解する必要があります。
そこでは、まず「自分の身に起こることはすべて自分が引き寄せたものだ」という「引き寄せの法則」を深く理解していることが重要になります。
人が何をしようと気にならない、ネガティブな気分にならない状態が、「許容し可能にする状態」です。
その状態では、ネガティブなことを見ても楽しいままでいようとし、ネガティブなことには意識を向けないようにし、あるいは、ネガティブだとは見ない、ということになります。
では、どうすれば、その状態に近づけるのでしょうか。
これに対しては、次のような言葉が綴られています。
わたしたちが勧めるのは、ある決断をすることだ。「今日自分が何をしようとも、誰とつきあおうとも、どこに行こうとも、自分は自分が見たいと思うことを探して見るぞ」という何ものにも負けない強い意志を持つ、という決断だ。P231
逆に言うなら、「人は、何に意識を向けるかによって、思考や行動を支配されてしまう」ということになるでしょう。
自分が望むものだけに意識を向けることで、それ以外を自らの世界から追い出し、自分と他人のあるがままを認める「許容し可能にする状態」へと進むというわけです。
おそらく、「世の中には悲惨な状況があり、救うべき人々がいる」と思って、「そこから目を逸らすのは間違っている」と考える人もいることでしょう。
しかし、「その人に起こることは、本人自身が引き寄せたものである」というのが「引き寄せの法則」の考え方です。
つまり、悲惨な状況にいる人がそれを引き寄せたのは、過去に自分が向けた意識とそのときの感情が原因だということです。
あなたが関心を向けても向けなくても、この世の中には喜ばしいことも悲惨なことも、つねに無数に存在するはずです。
関心を向けたものが新たに生み出されれ現実になるとするなら、あなたはどちらを思考したいと考えるでしょうか。
そこでもまた、やはり「内なる存在」の声を聞くべきだということになるわけです。
以上のように説明される「許容し可能にする術」ですが、「なぜこれを実践すると、すべてがうまくいくのか」については、何も説明がありません。
当サイトでは、「引き寄せの法則」を無意識の働きを利用した願望の実現法と考えてます。
そして、その解釈から、「なぜ許容し可能にする術が重要なのか」について、コチラの記事で解説をしています。
マジかよ・・・。
でも逆に言うなら、「つねにポジティブであるためには、そのくらいの発想が必要だ」ってことなのかもしれませんネ。
「Part5 節目ごとの意図確認」の章について
望むものにだけ意識を向け、「許容し可能にする状態」へ進むためには、その都度、「自分が望むものは何か」をイメージし続けることが大切になります。
そのための方法が、「節目ごとの意図確認」です。
新しく何かに取り掛かろうとするようなタイミングがあれば、その度に、「自分としてどうしたいのか」「どういう風にことが運べば嬉しいのか」を確認することが大切だということが語られています。
具体的には、運転する前に「安全で快適なドライブをしたい」と確認するようなことです。
逆にこうしたことをしないと、何をしたいのか混乱してしまったり、誰かの意図に自分の行動が左右されたりする可能性があることになります。
また、何を指標にして確認するのかについては、「感情のナビゲーションシステム」に従えばよいことになります。
つまり実際に行ったことを想像したときに、明るく前向きな気持になるようなプランが正解だ、ということになります。
重要なのは、
「人生経験のあらゆる節目で、自分が見たいものを見るという強い意志を持つこと」P315
とされています。
こうした意志を元に「節目ごとの意図確認」をして、願望の実現に「道を敷く」ことが大切だというわけです。
おおよその内容は、以上のとおりですが、全編に渡って、この世界が豊かであるということが記されています。
誰もが、自分が欲しいものを手に入れるだけの豊かさがあるので、焦ったり競争したりする必要はないという話です。
ただし、なぜそう言えるのかについては書かれておらず、単に「そうなのだ」という主張がなされているだけです。
この点については、「引き寄せの法則」の元になっているニューソートの影響かと思われます。
ニューソートは、ナポレオン・ヒルやジョセフ・マーフィーなどのいわゆる「成功法則」のルーツにもなっているもので、元はと言えば、キリスト教の一派の思想です。
つまり、この世界は神によって創られたということになりますから、恵み深く、豊かだと考えているわけです。
ニューソートについては、コチラで関連書籍のレビューをしています。
何となく、惰性で生きちゃってるコトは多いからね。
べつに法則を信じてなくても、普通に、イイ結果を引き寄せるためのコツだと考えてもよいかもしれませんな。
解題
ヒックス夫妻による「引き寄せの法則」の説明は、ある意味で、「負けることがない理屈」とも言えそうです。
なぜなら、願望が実現しなかった場合には、「十分に意識を向けていなかったからだ」「内心、無理だと思っていたのがダメだったのだ」という言い訳が、つねにできるからです。
ただし、完全にインチキな話かと言えば、まったくそんなことはないでしょう。
何かを望んでいながら、内心では「無理だ」と考え、半ばあきらめている人より、「実現してもおかしくない」「実現して当然だ」と考え、その理由をいくつも意識し、前向きな気持ちでいる人の方が、うまくいく確率は高いだろうからです。
おそらく人間の意識には、現状のままでいようとする強い力が働いています。
なぜかと言えば、その方が安全であるからです。
いまのままの現実が続けば、周囲で起こりそうなことは、おおよその予測がつきます。
そのため、危険性も想定の範囲内であることが多くなります。
安全を求めるという欲求はとても根源的なものですから、「現状から離れて想定外の事態を招きかねないような目論見は避けたい」とするような無意識的な力が、つねに強く働いているわけです。
危険な事態だけに留まらず、現状維持は、新たな事態に対応するための苦労が少ないため、とても「省エネ」な状態とも言えます。
ですから、危険を避け、省エネで過ごすという意味では、現状維持というのは非常に魅力的なあり方ということになるのです。
簡単に言うなら、現状から離れようとすると、危ないし疲れるわけです。
加えて、「自分はいまのままで仕方がないのだ」という自己認識は、「現実的で身の程を知っている」という風に正当化することができます。
現実を逸脱するような大きな願いを叶えようとすれば、それは多くの場合、周囲の人間にとっても想像を超える、何となく居心地の悪いものである場合が多いでしょう。
そのため、「夢みたいなことを言うな」「地道に生きろ」というような反対する声も起こりがちで、周囲からも現状維持に努めよという同調圧力が加わることになります。
とは言え、内心では誰もが、本当は変わりたいとも思っていることでしょう。
なぜなら、願望はつねに新たに芽生え続けているからです。
つまり、「内なる存在」は現状に満足などしていません。
現状維持と願望とのせめぎあいの中にいながら、多くの人は変わらない日常を、自らに言い訳をしながら生きているのです。
さて、そのような現状維持の大きな力がありながらも、「引き寄せの法則」がなぜ願望を実現させるかと言えば、それは主観・客観の両面から説明できることになるのではないかと思われます。
肯定的なことに目を向けることで自らを願望を実現できる人間だと思い、そのことがチャンスを見出させやすくするというのが、主観的な影響です。
そして、そういう自分の思いが周囲の人間に影響を与えて、現実を変革するための大きな原動力になり、また周囲が感じた期待が再び自分に返ってくるということが、客観的な面での影響ということになります。
「宇宙」や「神」などと言ってしまえば、それは信じるか信じないかの話になってしまいますし、その点に疑いがあるような心理的状況では、おそらく「引き寄せの法則」が持っている本当の力は活かせません。
当サイトでは「引き寄せの法則」についての多くの書籍から、それが意味している現実的な解釈と効果とを引き出し、迷信としてではなく、事実として確認できる部分を活かして実践すべきだ考えています。
最後に、著者であるヒックス夫妻について書いておきたいと思います。
「引き寄せの法則」については様々な人物が本を著していますが、その内容に最も深く通じているのがヒックス夫妻であるように思われます。
実際、非常に多くのワークショップ、セミナーを行い、たくさんの人に直接教え、また彼らの質問や相談を受けているようです。
「引き寄せの法則」を実践する際の細かい点にも丁寧に触れられている著作が多く、参考にすべき内容は多いです。
ただし、この記事にも出てきた「内なる存在」「引き寄せの作用点」「感情というナビゲーションシステム」「許容し可能にする術」や、他にも「願望のロケット」「不満のドラム」「ソースエネルギー」といった独特の表現が多く、意味を掴みづらいところがあります。
加えて、エスター・ヒックスがチャネリングという、いわゆる憑依状態でエイブラハムという謎の人格となって語っているところなども、受け入れがたい人は少なくないことでしょう。
しかし、「世界はこうではないか」「こう考えるべきではないか」という思いが脳内で無意識的に組織され、それが何らかのきっかけでトランス状態のうちに出てきたものだと考えれば、必ずしもスピリチュアルなものと見る必要はないようにも思います。
いずれにせよ、この記事により大まかなところは多少理解できやすくなったかとも考えますので、気になった方は、本書も含めヒックス夫妻の著作にもっと触れていただければと思います。
さすがに、かなり偏った教えって感じがするなぁ。
ヒックス夫妻の著作については他にもレビューしますので、それもあわせて読んでみてくだたい。
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