書評・レビュー

書評・レビュー:『引き寄せの法則』マイケル・J・ロオジエ、石井裕之監修(講談社)

更新日:

 

コンドーさん
はい、どーも。
今回は、ロオジエ版の「引き寄せの法則」本のレビューです。
ぺんたか
うわ。
また別のヤツの登場か。

 

マイケル・J・ロオジエによる2003年出版の著作です。

ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」により、「本当に「分かった」」(P201)と著者自ら書いているため、言ってみれば、彼らの弟子筋に当たる人ということになるでしょうか。

なお以下の引用については、特別に記してある以外、『引き寄せの法則』マイケル・J・ロオジエ、石井裕之監修(講談社、2008)によっています。

 

 

Contents

「あなたはすでに<引き寄せの法則>を経験している。」の章について

ここでは、「引き寄せの法則」の定義が述べられています。

それは以下のようなものです。

「自分が注意と意識エネルギーを向けるものは、良いものも悪いものもすべて、自分の人生に引き寄せられる」(P19)

そして、「望みがすべてかないます」(P19)とまで書かれています。

ちなみに、ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」では、定義が若干違っています。

「引き寄せの法則」というのは、「それ自身に似たものを引き寄せる」ということだ。『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス、吉田 利子訳(SBクリエイティブ、2007) (P57)

つまり、ロオジエが書いたようなことが起こるのは、このような法則の結果だということになります。

細かい話ではありますが、意味としては大きな違いがあるとも言えるため、いちおう記しておきます。

 

 

「物理法則と〈引き寄せの法則〉の関係」の章について

物理法則と「引き寄せの法則」との関係を説明している“つもり”の章です。

エネルギー、原子、電子、波動、整列といった用語を使い言葉を連ねていますが、結局のところあやふやな話であることは、次の文章を見れば分かります。

ある領域で観察できて定量化できる物理法則があるのなら、たとえ現時点では定量化できなくても、ほかの領域にもほぼ確実に同様の法則があることを、科学は示しています。したがって、〈引き寄せの法則〉とは(中略)自然の法則なのです。P24

「ほぼ確実にあると言われているので、ある」というのでは、説明になっていません。

また、より深く知りたい場合には、「What the Bleep Do We Know!?」(邦訳『超次元の成功法則―宇宙の叡智と意識エネルギーを手に入れる』を見るように書かれています。

しかし、紹介されているこの書籍には単に、量子論的なものの見方によって、生物の成り立ちや人間の意識についての説明がつく「かもしれない」ということが書かれているだけです。

ぺんたか
まーた、キタよ。
インチキくさい「量子論的説明」。
コンドーさん
実際、「煙に巻く」って感じだよナー。
なんつーか、少し不誠実な感じがするワ。

 

 

「〈引き寄せの法則〉に寄せられた言葉たち」の章について

「引き寄せの法則」の内容を補足するためと、多くの人がそれを真実として主張していることだと説明し、複数人の言葉が引用されています。

その中には、エスター・ヒックスとジェリー・ヒックスによるものもあります。

他にも、『「宇宙の力」を使いこなす方法』で知られるキャサリン・ポンダー、世界的なビジネスコンサルタントであるブライアン・トレーシーなどの言葉が紹介されています。

スピリチュアル的な現実化についての話はともかく、「イメージしていることがその人を作る」という主張については、ある程度の同意が得られるのではないでしょうか。

 

 

「言葉や気分が〈引き寄せの法則〉に影響する」の章について

あらゆる気分や感情がプラスかマイナスの波動を発し、「引き寄せの法則」はその波動に反応すると説明されています。

そして、その波動を変えることで受け取る結果も変えられるのだとの主張がなされています。

「引き寄せの法則」の関連書籍でよく登場する「波動」がここでも出てきています。

現実的に解釈するとすれば、ここで「波動」と表現されているものというのは、言ってみれば「雰囲気」程度の意味合いしかないものと思われます。

そこには、意識的には把握不可能なほどの顔の筋肉の変化が作る表情や、身振り手振りといったものが含まれ、いわゆる「非言語コミュニケーション」が含まれています。

これらの他にも、祈りや瞑想、気功などによる影響も想定はされますが、これらについて確認されている効用については、現状では非常に限定的と見るのが妥当ではないでしょうか。

つまり、ランドルフ・バードによる祈りについての実験スピンドリフトによる研究などがありますが、広く認められ積極的に提示できるような理論については、まだないということです。

ぺんたか
またまた、出たよ。
「波動」!
コンドーさん
これまたお決まりの、分かったような分からないような説明ですナ。
でも、本人は説明した気になっている、という、ね。

 

 

「〈無意識の引き寄せ〉を知っておく 」の章について

「財布の中に小銭しかないことを「お金がない」と認識すると、欠乏にフォーカスしていることになるのでマイナスの波動を発したことになり、「引き寄せの法則」はそれに反応し、欠乏の状態が引き寄せられることになる」と、説明されています。

またこのような考えから、気に入っているものに喜びを見出すようなことによって、意識的な引き寄せを行うべきということが説かれています。

このように、「引き寄せの法則」の非常に基本的な考え方についての説明が書かれています。

内容的にはお馴染みのもで、「引き寄せの法則」関連書籍ではよく登場するものとなっています。

意味合いとしては、つまり「何に注意を向けるか」ということが最大のポイントであるという話です。

それが現状をそのままにしてしまっている「惰性による引き寄せ」を断ち切るための唯一の道だからです。

 

 

「言葉!言葉!言葉!」の章について

本書では、「引き寄せの法則」を実践するために、様々なツールが紹介されています。

そして、その多くは言葉の使い方に関連しています。

理由として、「言葉が思考を生み、思考が感情を生んで、その結果として自分が送り出す波動が決まるからだ」というように説明されています。

実際にはイメージが感情を生み出すという流れもありますが、ひとまず重要な流れとして言葉を起点としたものを提示したということでしょうか。

言葉は意識に密接に繋がっているため、「引き寄せの法則」を活用するためのツールにおいても、使いやすいということも恐らくあるのでしょう。

たとえ心の中だけで言うのだとしても、言葉を選ぶのが重要だというのは確かにそうだと言えます。

例えば、何かに失敗したとしても、「やると思った」「いつもうまく行かない」などと思わず、「自分らしくない」「次はもっと良いやり方にしよう」と考えるべきだということです。

ぺんたか
まぁ、たしかに言葉は大事だよね。
コンドーさん
うーん。
それ以前に、何を意識して、どう解釈するかってコトがあるんだケドな。

 

 

「望まないものを引き寄せる言葉がある 」の章について

「引き寄せの法則」は否定形の否定の部分を理解しないという点について説明されています。

例えば、「忘れないで」と言えば、それは「忘れろ」という指示なってしまうという話です。

また、一度に送り出せる波動は一つだけなので、言葉を変えて望むことに意識を向けるべきことを説いています。

これらの内容も、「引き寄せの法則」の基本的な考え方に沿ったものです。

当サイトでは「引き寄せの法則」の効果を、人間が無意識的に相互に影響を与えあっていることによるものと考えています。

そのため、この章の内容に関しても単に、無意識についての説明がなされているだけと見ています。

例えば、「何かをするなという指示でも、無意識と意識が指示のその部分を編集して省いてしまう」(P41)と説明されていますが、この点については「無意識と意識が」ではなく「無意識が」と考えるべきだと思われます。

なぜなら「忘れないで」と言われたときに、意識的に「これは忘れろと言っているのだな」と考えて、実際にそのとおりに振る舞うのは、よほどの意地悪な人以外はいないからです。

この例のように著者であるロオジエの言葉遣いについては、全体的に少し大雑把な印象があります。

 

 

「「それなら何が望みなの?」と自問する 」の章について

自分が否定的な表現を使っていることに気づいた場合には、「それなら何が望みなの?」と自問し、肯定的なものに置き換えるのがよいという説明がなされています。

具体的には、「あわてないで」を「落ち着いて」に換えるというような話です。

人間は往々にして、「これは嫌だ」と望まないものに反発するような考えを抱いてしまいます。

けれどもこれは、嫌なものを引き寄せる結果に繋がるものでしかありません。

この点について当サイトの見方による解釈を書くとすれば、次のようになります。

  • 「嫌なこと」に見舞われたとしても、そのことについて考え続けると、それを重要なものと捉える神経回路が脳内に作られる。
  • その回路は、新たにまた「嫌なこと」が目の前に現れると、目ざとく見つけ出して強く意識させる高感度のセンサーになる。
  • そのため以前より余計に「嫌なこと」が意識されるようになって、結果として「引き寄せの法則」が現実のものとなってしまう。
ぺんたか
かなり基本的な話が続いてマスね。
コンドーさん
大雑把なトコロはあるけど、説明が分かりやすいのはイイかもしれませんナ。

 

 

「自分の波動をリセットする!」の章について

いつも自分の感情を見れば、プラスの波動かマイナスの波動かは分かるので、マイナスの場合は言葉を変え、思考を変えてやることでプラスにリセットせよ、という教えが説かれています。

これは、ヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」で言うところの「感情というナビゲーションシステム」についての説明でしょう。

実際、著者であるロオジエは、ヒックス夫妻から強く影響を受けていることを本書の中でも明らかにしています。

 

 

「〈意識的な引き寄せ〉の3ステップ 」の章について

意識的に「引き寄せの法則」を活用するための方法として、①自分の願望をはっきりさせる ②自分の願望に注意を向ける ③受け入れる、という3ステップが示されています。

ここで書かれている3つのステップというのは、ロンダ・バーンの『ザ・シークレット』で書かれている内容と似たものとなっています。

ちなみに、バーンによる3ステップは、①願う ②信じる ③受け取る、とされています。

どのような違いがあるかについては、以後の説明を見た後に検討してみたいと思います。

ぺんたか
とうとう来ましたね。
3つのステップ。
コンドーさん
まぁ、毎度おなじみーって感じデスな。

 

 

「〈対極〉を確認し、望むものを知る」の章について

望まないものを感じたらその〈対極〉を考えることで望むものをはっきりさせることができると説いています。

人間は生存のために、危険などの不快な情報について鋭敏に反応するように進化してきました。

そのため、「望まないもの」に対して、強いリアクションを返すように、そもそも作られている訳です。

けれども現代社会においては、すぐに死に直結するような場面というのは、さほどありません。

逆に、センサーに引っかかった「望まないもの」についてのイメージを反芻することで、不快な思いを抱き続けるというマイナスの効果を生み出し続けてしまっています。

このような状態から脱するための方策の一つが、〈対極〉への注視であるわけです。

 

 

「あなたの願望をはっきりさせる」の章について

願望実現のための3つのステップの①自分の願望をはっきりさせるについては、現状への不満をリストアップし、望む状態に書き換えるという作業を行えばよいと説明しています。

他の「引き寄せの法則」関連書籍と違い、やるべきことが非常にシンプルに示されています。

この部分を読んで、「何をすれば良いのか分からない」という人は、まずいないでしょう。

そういう意味では、本書は「引き寄せの法則」初心者に、非常にマッチしています。

ただし、若干の注意点はあります。

その点については、問題となる箇所が登場したところで書きたいと思います。

ぺんたか
だいたいは、イヤなことの方をハッキリ意識してるので、このやり方はイイかもね。
コンドーさん
ですねぇ。
いわゆる、「実践的」ってヤツですナ。

 

 

 

「注意を向けると波動が強まる」の章について

3つのステップの②自分の願望に注意を向けるについては、それが具体的には①で明確にした「望むもの」に対して注意と意識とエネルギーを向けることによってなされると説明しています。

この章の内容は、非常に単純です。

①で作成した「望ましいもの」に意識を集中させれば、それがステップ②の実践となるという話です。

より具体的に、どうやって意識を向けるのかについては、後の章で方法が示されています。

 

 

「目標、夢、願望は〈波動カプセル〉の中にある?」の章について

身体のまわりに透明なカプセルがあり、自分が送り出している波動はその中にすべて囚えられているというイメージを持つとよいと説明されています。

また、「引き寄せの法則」が波動カプセルの中のものに反応すること、願望がまだ波動カプセルの中にないから実現していないのだと説いています。

この波動カプセルという表現については、それによって特に何を説明したいのかが、いま一つはっきりしません。

考え方のコツということなのでしょうが、感覚的な表現で、意味が掴みづらいと言わざるをえません。

この用語を使った説明は続いていきますので、都度、検討していくことにします。

ぺんたか
カプセルねぇ。
こういう表現って、「諸刃の剣」ってトコがあるような気がします。
コンドーさん
ですな。
ピント来るとイイけど、そうじゃないとスゲー意味不明っつー感じで。

 

 

「〈波動カプセル〉の中身を知るテスト」の章について

注意を向けることはすべて、その注意の対象を波動カプセルの中に入れる行動になるとの説明がなされています。

要するに、ただ願望にだけ注意を向けよという教えをこのように表現しているようです。

確かに、注意を向けるものが現実化するというのが、「引き寄せの法則」です。

 

 

「害になるアファメーションがある」の章について

「アファメーションとは現在形で語られ、願いを宣言するのに使われる文章」(P87)とされ、しかし、「前向きなアファメーションが、マイナスの波動を生むこともありえる」(P88)とされています。

そして、その原因については、次のように説明されています。

アファメーションは、それが自分にとって「本当のことである場合」のみ、プラスの波動を起こします」

しかし、ここで言われる「本当のことである場合」という表現には、問題があります。

なぜなら、望むことを宣言するのがアファメーションであるなら、それはすべて「本当のことである場合」に該当しないとも言えるからです。

つまり、通常の意味で「本当のこと」と言えば、単に「事実」という意味だろうということです。

実際には、著者であるロオジエが言いたいことは、次の文章から伺うことができます。

アファメーションは、いい気分になれる、本当のことでなくてはなりません。P89

要するに、著者は、それを宣言したときにいい気分になれるものが当人にとっての「本当のこと」なのだ、ということが言いたいようです。

これを、もっと誤解のないように言い換えるとすれば、「アファメーションを作るときには、それを言ったときによい気分になれるような、自分にマッチしたものでなければならない」ということになるでしょう。

つまり、自分にとってしっくりくる内容である必要があるということです。

逆に言えば、違和感があるうちは、アファメーションの効果は望めないということになります。

結局ここでもまた、著者の言葉遣いの曖昧さが出てきています。

ぺんたか
まぁ、言いたいことは分かるっちゃー分かるけどねぇ。
なんで、伝わりづらい感じのビミョーな表現になっちゃうんやろか。
コンドーさん
正直、著者の中でも、ちゃんと整理され切れてないんじゃないの?
って印象がありマスね。

 

 

「ツール1――気分が良くなるアファメーション」の章について

必ず本当のことになるようにアファメーションが言い換えられるとして、ツールとして「私は◯◯の最中だ」というものに言い換える方法が紹介されています。

具体的には、「私はお金持ちだ」という宣言に違和を感じた場合には、「私はお金持ちになっている最中だ」と言い換えるというようなことです。

つまり、こうすると「自分はお金持ちなんかじゃない」と思って気分が下がることが防げる、ということが言いたいのでしょう。

「ただの気休め」という気もしないではありませんが、アファメーションに関してのちょっとしたコツといったところでしょうか。

この手法を聞いて「なるほど」と思い、ポジティブな気持ちになれる人には適したメソッドと言えるでしょう。

このように実践において重要なのは、何と言っても「自分がどう感じるか」という点にあります。

では、色々な方法を試してもポジティブな感情が呼び起こされなかった場合は、どうすれば良いのでしょうか。

方法は二つあります。

一つめは、その方法に頼らず、別の方法を探すことです。

もう一つは、騙されたと思って、しばらく少しずつでもやってみて、その後でもう一度、続けるかどうかの判断をすることです。

 

 

「ツール2――波動を高める〈願望の宣言〉」の章について

よい気分になるような宣言の仕方が説明されており、これは願望実現の3つのステップの②に当たるとされています。

詳しい説明は省きますが、事実でないものを事実だと宣言するところに違和感の原因があるため、願望は「だと思うとうれしい」という風に表現するとよいという説明がなされています。

つまり、「銀行口座にたくさんのお金がある」と宣言するのでなく、「たくさんのお金があると思うとうれしい」と宣言するというような話です。

けれども、この章の内容には、かなり問題があります。

なぜなら、「そうだとうれしい」というアファメーションは、現在の事実のことを宣言しており、だから、現状がそのまま続く自体を引き寄せ、つまりは願望が実現しないことになりかねないからです。

じつは同じ理屈が、前章の「最中だ」という表現についても、言えます。

つまり、このアファメーションについても「最中」である、願望が達成されていない現状が続いてしまう可能性が高いということです。

これら二つのツールは、ポジティブな感情を呼び起こすためには有効な場合も少なくないでしょう。

けれども、これをそのままアファメーションとすることは、厳密に言えば間違いです。

著者であるロオジエの「引き寄せの法則」についての理解は、残念ながら浅い部分があると言わざるを得ません。

ぺんたか
え?
この方法じゃダメなの?
コンドーさん
完全にダメってワケじゃないけどネ。
でも、ちょっとキケンな感じですワ。
うまくいかない可能性が、ケッコウあると思ふ。

 

 

「すべては〈受け入れる〉かどうかの問題」の章について

願望実現のための3つのステップの③受け入れるのやり方について、マイナスの波動がない状態になることが大切であり、だから、疑う心を取り除くことが必要だと説明されています。

この点については、次のような表現がなされています。

〈疑う心〉がない場合にしか、願望は実現しないのです。P111

現実ではないものを望むのに、疑う心をなくせと言われても困ってしまうかもしれません。

より分かりやすく説明すると、「そうなるのが当然だ」「自分にはそれだけの価値がある」と思えるようになるというようなことです。

大学受験に成功するのは、「自分はダメだろう」「大丈夫だろうか」と思っている人よりも、「受かるだろう」「受かって当然」と感じている人が多いのではないでしょうか。

事業に成功するのは、「自分は成功するだろう」と信じている人でしょう。

彼氏や彼女といったパートナーがあまり途切れることなくいる人は、相手がいない状態を「おかしい」と感じているものです。

重要なのは、そういう感覚です。

 

 

「〈受け入れる〉パワーを知る」の章について

疑う心が弱ければ弱いほど、また願望が強ければ強いほど、願望実現のスピードも速くなるという説明がなされています。

この点については、証明することができるような問題ではないでしょう。

なぜなら、どのくらい強く疑っているかや、どれほど強く望んでいるかは計測することができないからです。

ただし、疑う心が弱ければ、願望が育ちやすいということは言えるでしょう。

同様に、願望が強ければ、疑う心を矯正する力も強まることでしょう。

そして、どちらもプラスに働けば、願望実現のためのデータ収集や、それらの分析がスムーズに行われるだろうことも、確かなように思われます。

ぺんたか
ステップの3つめの「受け入れる」ってヤツ。
ここがキモで、いちばんムツカシイところだよねぇ。
コンドーさん
言い方を少し変えると、「自分でも「実現するかもな」「実現するだろう」と思えるような考え方に、少しずつ慣れていけ」って感じカナ。

 

 

「〈疑う心〉は、どこから生じるのか?」の章について

疑う心の原因の一部は、固定観念(=思いグセ)にあるという説明を行っています。

具体的には、「お金を稼ぐには大変な努力が必要だ」とか、「ルックスが良くなければモテるのは無理だ」というような話です。

このような考えは、「大変な努力をしてまで稼ごうとは思わないから、金持ちになるのは無理だ」というような発想に行き着きます。

あるいは、「自分はルックスがあまり良くないから、モテることは永遠にないだろう」というような考えです。

こうした心の態度が、成功のための道を閉ざしていることは間違いのないところです。

世の中には、大した努力もなしで稼ぐ人もいれば、見栄えが良くないのにモテている人もいます。

そして、自分の特徴がそのような例に当てはまるかどうかが問題なのではありません。

肯定的な例を思い描いて、心の態度を積極的なものに変えるとき、少なくとも現状よりは必ず、成功への可能性は上がるだろうという話です。

著者がこの辺りの問題をどのように説明するのか、見ていくことにしましょう。

 

 

「自分のガンコな〈思いグセ〉を確認する」の章について

思いグセは「だって」という言葉の後に出てくるので、その点を確認せよと説明されています。

具体例としては、次のようなものが示されています。

私は理想のパートナーを引き寄せられない。だってもう年だから。P121

ここでの説明も、かなり分かりやすい言い方がされています。

自分の中にある「だって」が疑う心の存在を証明していて、それこそが願望の実現を妨げている元凶の一つである、というような話です。

思いグセがなくなったと確認するための方法や思いグセを変えるためのツールについては、次章以降で説明されます。

ぺんたか
「思いグセ」とか「だって」とか、分かりやすいなぁ。
コンドーさん
そうですねぇ。
なんつーか、人を集めてのセミナーとかタクサンやって、実践を積んでる感じがしますネ。
実際どうなんかは、知らんケド。

 

 

「自分が〈受け入れた〉をわかる二つの方法」の章について

自分が疑う心を退治して、願望の「受け入れ」ができているかどうかを確認するための二つの方法が示されています。

一つめは、ホッとしたり、元気が出てきたと感じること。

そして二つめは、願望を実現した状態、その様子が見えてきたり、引き寄せている兆候が現れたりすること。

これらのうち、一つは原因であり、もう一つは結果であると考えることができます。

厳密に言えば一つめの感情的な反応は、そもそも願望に意識を向けるときに起こるべき話であって、つまりはステップ②に関わる話です。

このような自分にしっくりくる感覚を大事に、それにまつわるイメージを繰り返し呼び起こすことで、脳が変わっていきます。

すると、願望実現のための情報を自然と、つまり無意識的に取り入れることが次第にできてくるため、手がかりや解決法、またその兆候が見えてくることになります。

これが筆者の書いている二つめの状態です。

また、これらの感覚を味わい確認することで、「自分は進めている、願望に近づいている」と感じることができて、それがまた大きな推進力となるのです。

 

 

「〈受け入れる宣言〉のつくり方」の章について

思いグセを変えるためのツールとしての〈受け入れる宣言〉が紹介されています。

内容としては、自分の思いグセが単なる偏見にすぎないことが確認できるような宣言を考えるというものです。

具体的には、次のような思いグセと宣言が示されています。

もっとスリムな身体になりたいけれど、私には無理。だって、うちの家族はみんな太っているから P126

この地域だけでも、家族と違う体型をしている人は大勢いる。親やきょうだいよりもスリムな女性は、地球上にごまんといる P127

これは、固定された考え方について、それにまつわる現実を確認することによって、ただの思い込みにすぎないことを確認するため手法と言えるでしょう。

重要なのは、偏った考え方によって現実を非常に狭めて認識している点を開放することです。

理由はもちろん、狭い認識こそが願望実現に至る道を見失わせている可能性が非常に高いからです。

ぺんたか
心の態度というか、構えのようなモノが、願いを叶えるときのジャマになってるってコトかしら。
コンドーさん
そうですね。
そもそも「全然ムリだよね」なんて思ってたんじゃあ、願望の実現につながるような情報も、そりゃあ入って来づらくなってしまいマスわなぁ。

 

 

「〈受け入れる〉ための10ツール」の章について

受け入れるためのツールとして、先の宣言の他に次の10のツールがあるとされています。

  1. 〈引き寄せている兆し〉を喜ぶ
  2. 〈引き寄せている兆し〉を記録する
  3. 〈感謝日記〉をつける
  4. 「最中だ」という表現を使う
  5. 「決めた」という表現を使う
  6. 「いろいろなことがありえる」という表現を使う
  7. 情報を求める
  8. 〈引き寄せボックス〉をつくる
  9. 〈空間〉と〈空白〉をつくる
  10. 解決は〈引き寄せの法則〉に任せる

内容のおおよそは、表題だけでほぼイメージできるだろうと思います。

引き寄せボックスについては、ロンダ・バーンの『ザ・シークレット』で紹介されているビジョン・ボードを箱を使って実践するような内容となっています。

つまり実現したいもの、欲しいものの写真の切り抜きなどを、箱にしまっていくというような話です。

ただし、箱に入れたままでは日常的に目に触れることがないため、ビジョン・ボードに比べ、その効果は低い場合が多いようにも思われます。

空間、空白をつくるというのは、コチラの記事で説明したような、無意識の性質を利用したものと考えることができます。

また、最後の「引き寄せの法則」に任せるというのは、「自分の頭で考えることで、制限された発想の中に捉われてしまうのを防ぐということかと思われます。

なお、この10個のツールまでが、ステップ3の「受け入れる」についての説明、とのことです。

 

 

「ゆとりのある裕福な生活を送る」の章について

ゆとりの感情を呼び起こすことの重要性が説明されています。

そして、「コーヒーのお代わり無料」(P169)や「福引で商品を当てる」(P169)といったことを経験するとゆとりが感じられるだろうとして、これ以外にもいくつかの例示がなされており、こうしたゆとりについてのリストを自分で作ることが勧められています。

確かに、ゆとりの感情に注目することは、有効だと言えるでしょう。

けれども実際には、示されている例を見て気分が上がるかと言えば、微妙な感じもしてしまいます。

要するに、「こんなしみったれたことに喜んでいて良いのか」という疑問を感じる人も少なくないだろうという話です。

もちろん、自分が嬉しいと思えるようなゆとりを探せば良いということになるわけですが、そうなると現実にゆとりがない生活の渦中にいる人にとっては、なかなか難しいワークと言えるかもしれません。

ただし、このワークを拡張して行うことは、かなり有効と思われます。

つまり、ゆとりという点だけに限らず、生活において望ましいと自分が思える感情をイメージして、それを呼び起こしてくれるものを列挙するという話です。

より具体的には、充実した気持ちだったり、自信を感じたりしたのはどんな瞬間だったかを箇条書きにしてみる、というようなことです。

ゆとりをテーマにした話題については、この章の後にも、生活の中でゆとりを感じた瞬間をメモしていくゆとり日記をつけることや、人からおごってもらうような機会があれば、喜んでイエスを言うべきこと、浮いたお金はすぐに使わず少しとっておくべきことなどが勧められています。

ぺんたか
ゆとりを感じるのは大事かもしれんけど、出て来る話題が、さすがにショボすぎひん?
コンドーさん
「コーヒーのお代わり無料」をメモるとか、いくらなんでも悲しすぎなのでは・・・。

 

 

 

「ネガティブな人から身を守る」の章について

ネガティブな人から受ける悪い影響をなくすために、自分に対してやるある方法を、そういう人にもやるべきことが説かれています。

そのある方法とは、「それなら何が望みなの?」(P181)と問いかけることだそうです。

つまり、「イヤなことから望ましいことへ、意識の向きを変えさせる」ということでしょう。

ただし実際には、この方法がうまくいくような場面は、あまり多くはないだろうと思われます。

ネガティブな人は、そういう世界の見方に慣れきっているため、それを変えてしまうというようなことは難しいからです。

現実的には、ネガティブな人からは距離を置くのが得策です。

そのため、ここに書かれたことは、偶然にそういう人と関わりを持ってしまったときの対処法程度に考えておくのが良いかと思います。

大切なのは、相手をどう変えるかではなく、自分がどう変わるかであり、ですから重点は自分がどう世界を捉えるかということにあるわけです。

 

 

 

「理想の人間関係を引き寄せる。」の章について

恋愛であれ、仕事の人間関係であれ、理想的な人間関係を引き寄せるためのコツについて書かれています。

内容的には、前章と同じ点が大事なポイントだとされています。

つまり、自分で嫌だと感じたときには、自分自身に向かって「それなら何が望みなの?」(P183)と効いてやるということです。

いつでも重要なのは、マイナスのものからプラスのものに意識を転ずることであって、そのためのきっかけになる言葉がこれだということなのでしょう。

例えば、いちいち口うるさく言ってくる人に対して、「嫌だ」と感じたなら、優しくておおらかな人が好きだと感じていることになるでしょう。

ですから、周囲にいるそういうタイプの人のことを考えてみるのがよい、ということになります。

もし該当する人がいない場合には、仮にそういう人がいたなら、どういう風に接して欲しいのかを考えてみたりすることになります。

問題なのは、「嫌だ」と感じたら、その嫌なことに意識を集中してしまうという点です。

また、マイナスのものからプラスのものに意識を向けることで、そういうプラスのものが見つけやすくなる点も大事です。

逆に言うなら、人はマイナスのことばかりに意識を集中してしまいがちで、周囲にあるプラスのことに注意が向かなくなってしまっているということです。

ぺんたか
話としては、イヤなことがあったら、その逆をイメージしろって話で、ずっと同じだなぁ。
でも、前の章の「ネガティブな人から身を守る」って、発想自体がなんかチガくね?
コンドーさん
そうスね。
そもそも、そういうマイナスなことを頭から追い出せってのが、「引き寄せの法則」だからネ。

 

 

解題

ロオジエ版の「引き寄せの法則」について見てきましたが、印象としては、ロオジエは理論家というよりは実践家と呼ぶべき人のようです。

そう感じる理由は二つあります。

まず一つ目は、具体的な実践方法が数多く紹介されているからです。

理由のもう一つは、「引き寄せの法則」を説明するその内容に、不正確・不徹底な面が見受けられるからです。

具体的にどの辺りの説明に問題があるかと言えば、すでに書いたとおり、アファメーションの作り方が間違っているというようなことです。

つまり、彼の方法では現在を肯定するような宣言になってしまい、その内容でアファメーションを行えば、ややもすると望まない現状がそのまま続いてしまう結果に繋がってしまうという話です。

とは言え実際には、著者は周囲の人に教えることで、いくらかの成功を導き出しているに違いありません。

なぜ、そのようなことが可能かと言えば「引き寄せの法則」の実践においては、まずもって感情が大事であるからです。

つまり、多少の不徹底さを含んではいても、それでも著者の考えを気に入り、良い気分の状態で方法を実践できる人がいるのだろうという話です。

アファメーションの表現に多少の問題を含んではいても、プラスの感情を呼び覚ますことができれば、ポジティブな心の態度が身につき、状況が好転する端緒を掴む可能性は上がります。

しかし、いずれは効果が頭打ちになるだろうことも想像されます。

無意識は、アファメーションによって発せられた言葉の意味を素直に受け取ってしまうからです。

このことから、いくらか望ましい状態に近づくことは期待できますが、決定的な結果を引き出すことは難しいのではないかと思われます。

さて、否定的なことを書いてしまったので、最後に少しフォローを入れておきましょう。

決定的な欠陥も含まれているという批判を書きましたが、本書は、全体的な分かりやすさの点では、かなり優れています

「引き寄せの法則」については様々な人が説明をしていますが、それぞれが非常に個性的で、どうしても内容が理解しづらい、受け取りづらい部分があるように思います。

ロンダ・バーンは、実践家でも理論家でもなく、単に「引き寄せの法則」のファンの一人のようであり、色々なところから関係がありそうな話を持ってきてまとめた人という印象が強いです。

また、「幾多の偉人が語っていた、隠された重要な秘密はこれだった!」というような大げさな言い方には、鼻白む思いをする人もいることでしょう。

ちなみに、「引き寄せの法則」については、特に誰も隠してなどおらず、ただロンダ・バーンが知らなかっただけか、演出のためにそう言っただけ、と考えた方がよいものと思います。

ヒックス夫妻の説明は、チャネリングという一種のトランス状態で語られた内容に基づいているため、「ヒックス夫人の体を借りて語ってるとされるエイブラハムという怪しげな存在は、そもそも何者なのか」と感じてアレルギー反応を起こす人も少なくないでしょう。

また、「節目ごとの意図確認」「願望のロケット」「許容し、可能にする術」等、独特の表現が多く、理解が難しいところがあります。

ワトルズの説明は、いわゆる「ニューソート」への信仰に支えられていて、「とにかく信じろ」というような内容が含まれているため、受け入れがたい部分があります。

アトキンソンは、いかめしい修行僧のような書きぶりで、「私だけが分かっている」という風であったり、「すべてを精神力で解決すべし」とでも言いたげな表現は、かなり人を選ぶ印象です。

一方、本書の著者であるロオジエの書きぶりは、表現が分かりやすく、日常的な感覚にも寄り添ったものと言えます。

そのため、「引き寄せの法則」についてまったく知らず、「まず、どういう感じの話なのか、概要を知りたい」という人には勧められるかもしれません。

ただし、この一冊の内容だけを信じて実践をするのは、やはりお勧めできないと思うところです。

ぺんたか
うーむ。
ホントの初心者が、「どんなんカナー?」っつって概要をつかむために読むにはイイ、っつー感じか・・・
コンドーさん
ですケド。
でも、これだけで「よーし、分かったゾ!」なんつってバリバリ実践しちゃうのは、どーかと思いますデス。はい。

 

 

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